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大町、白馬から上高地へ 北アルプス夏のトレッキング

大町エネルギー博物館や酒の博物館、薬師の湯などに立ち寄り、葛温泉の仙人閣に泊まる。白馬と八方尾根でのトレッキングを楽しんだ後はペンションに宿泊。最終日には上高地を散策した。

1991年8月7日(水)

大町エネルギー博物館と葛温泉

首都高速から中央自動車道に入り豊科へ向かう。途中、談合坂サービスエリアで休憩し朝食。大町に入り、大町エネルギー博物館を見学した。大町エネルギー博物館は、各種発電施設(火力・水力・原子力など)に関する資料・模型が充実しており、実際に体験しながら大人から子供まで幅広く楽しむことができる施設だ。プラネタリウムの投影も行われていたので暫し夜空の星の世界へ。ちなみに大町エネルギー博物館では非常に珍しいボンネットバスを所有している。このバスは太平洋戦争中から戦後にかけて走っていたという薪ガス自動車を復元したもので、今なお現役として運行されている。

博物館を見学した後は、大町エネルギー博物館の向かいにある、ふるさと料理 静山荘(駒留めの湯)で立ち寄り湯に入り、昼食。そして大町から326号線で高瀬渓谷方面に向かう。本日は葛温泉にある「仙人閣」に宿泊。槍ヶ岳よりの水源を発する高瀬川沿いに佇む宿は3軒のみ。温泉は湯量も豊富、また夕食では山河の味覚、岩魚、山菜などの料理を存分に味わえる。

大町エネルギー博物館 ボンネットバス
ユニークな形の建物が印象的。ボンネットバスの愛称は「もくちゃん」

アンテナ
実際に体験しながら学ぶ

建物と看板
高瀬川沿い葛温泉

1991年8月8日

葛温泉を後にし、黒部ダムの入口・扇沢へと通じる大町アルペンラインをゆく。道沿いにある大町温泉郷にて、酒の博物館と薬師の湯(日帰り温泉施設)に立ち寄った。酒の博物館では酒造りについて学べるほか、清酒の試飲もできる(車の場合は不可)。旅の土産にするのも良いだろう。

公園
薬師の湯

客車と駅名標「温泉郷」 木曽森林鉄道 B型ディーゼル機関車133 酒井工作所C4型
酒の博物館の横にあった機関車

白馬

大町から国道148号線で白馬へ向かう。この辺りには昔「塩の道」とよばれた旧街道「千国街道」が残っている。城下町松本と日本海側の糸魚川をむすぶこの街道を通って、さまざまな物資が運ばれてきたが、なかでも山国・信州にとっては塩がとりわけ貴重な物資であったため、特に「塩の道」と言われるそうだ。現在でも白馬から小谷にかけての道筋には石仏も多く、昔の面影を色濃く残している。

栂池自然園の遊歩道を歩きちょっとしたトレッキングを楽しんだ。午後のためか湿原のまわりの眺めにはガスがかかっていたが、ニッコウキスゲも咲き始め、ポツポツとワタスゲの白い実が可愛く揺れていた。

本日は、八方口周辺のエコーランドにあるペンションばぶるに宿泊。この辺りはゲレンデにも近いのでペンションなどの宿泊施設も多く、冬にはスキー客で賑わうようだ。夜、辺りを散歩して土産物店などを覗きつつ、ペンション カルナージュで手作りのブルーベリーチーズケーキを味わった。宿からは白馬三枝美術館やラフォーレ白馬美術館などにも歩いて行けるらしい。

駅舎
白馬連峰登山の玄関口

木道
霧に包まれているが時折晴れてくる

1991年8月9日

八方尾根自然研究路

朝は早めに出発したが、夏休みとあってすでにリフト乗り場はかなりの賑わいであった。八方尾根ゴンドラリフトなどリフトを乗り継ぎ、兎平から黒菱平、第一ケルンへ向かう。天気も良く、彼方に見える北アルプスの山々に抱かれ、ゴンドラから見渡す景色は空中散歩といったところである。八方池山荘より第3ケルン、八方池を目指してのトレッキング。時折吹く風がひんやりとして、歩いて汗ばんだ体に心地よい。ともすると一瞬の風に、思わず帽子に手がいってしまう。

ゴンドラ 山荘 山荘 山と椅子
ゴンドラと八方池山荘

山

山頂 山
八方ケルン

池 八方池 マツムシソウとツリガネニンジン
霧がかかっているが時折八方池が見渡せる

野麦峠

白馬から国道148、147号線で松本方面へ向かう。途中穂高駅に立ち寄り、暫しの休憩。穂高駅の駅舎は、日本アルプスの総槙守、交通安全の守り神として信仰を集める穂高神社を模した社殿型の建物である。
松本より158号線で野麦峠方面へ向かう。川と平行しながら車を走らせると、蕎麦で有名な安曇村を通る。夏とはいえ山道では日暮れが早く、奈川渡ダムを経由した頃にはうっすらと暗くなり始めていた。辺りもすっかり暗くなった頃、なんとか本日の宿「ペンション アルペン野麦」に到着。宿の対応は丁寧で料理も美味しく、特に山女魚の刺身や塩焼き、松茸ご飯が良い。またこの辺りの気温は朝晩とても低く快適で、自然のクーラーと言ったところ。全体的に、料理もサービスも満足できる宿であった。

駅舎
登山客が目につく

1991年8月10日(土)

上高地を散策

今回の最終目的地・上高地に向けて宿を出発。沢渡から上高地までの区間はマイカー規制となっているため、沢渡でバスに乗り換える。釜トンネルの中は岩肌がごつごつとした削ったままの状態で、窓を開ければ手で岩に触れるぐらいの距離。バス一台がやっと通れる程の道である。
バスターミナルで下車し、これより上高地を散策する。梓川に架かる、上高地の顔とも言うべき河童橋を渡り間近にそびえる穂高連峰を前にすれば、まさに大自然を満喫である。自然研究路を進み大正池に到着。大正池は、活火山の焼岳が1915年に噴火した際に梓川が堰き止められて誕生した池である。ボートに乗りのんびり池を廻ると、鳥の親子が泳ぐ姿や、国の天然記念物に指定されている立ち枯れの木々が目につく。

中央高速で東京に向かい、途中のサービスエリアで休憩をとりながらであったが家に着いたのは夜中であった。もう一度、今度はもう少しゆっくりとトレッキングを楽しみたいと思う。

焼岳と大正池
焼岳

大正池
大正池

梓川と穂高連峰
間近にそびえる穂高連峰

河童橋 梓川と橋
梓川と橋

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