三陸地方で新鮮な海の幸に舌鼓を打つ
八戸から宮古まで東北地方太平洋岸を南下する。三陸海岸のほぼ北半分にあたり、風光明媚な海岸線が続く。太平洋に面していることから過去に幾度となく津波被害を受けた地域でもある。折しも2011年3月11日の東日本大震災で被災した地域であるが、それなりに復興が進んでいる場所もあり、観光客も戻りつつあるようだ。
2013年8月10日(土)晴れ
蕪島
八戸インターから八戸市街地を抜け鮫漁港に向かうと蕪島が見えてくる。蕪島へは(埋め立てられて)地続きで渡れるようになっており、周囲にはウミネコが沢山集まっている。頭上のウミネコにも注意しながら石段を登ると神社がある。
神社の周囲には通路があり景色を眺めながら歩くことが出来るが…周りのウミネコには注意が必要だ。
種差海岸
葦毛崎展望台に立ち寄った。近くには鮫角灯台が見える。このあたりから種差海岸である。ごつごつとした粗い岩や白い砂浜など変化に富んだ風景を眺める事が出来る。
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- 鮫角灯台
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- ハマナスの残花
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- 展望台への階段途中からの眺め
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- 周りに咲く花
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- 点在する岩礁に白波が砕け散る
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- 展望台からの眺め
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- 葦毛崎展望台から遊歩道を歩く
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- 遊歩道を降りると…
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- 海岸に咲く花
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- 種差海岸駅の正面には、海岸近くまで天然の芝生が広がる
八戸線(宿戸~陸中八木)
この区間では列車が海岸すれすれを走る。ちなみにこの区間(八戸から久慈まで)では「リゾートうみねこ」という観光向け列車も運転されているので、車窓から海を眺めるのも良さそう。
陸中野田
三陸鉄道の陸中野田駅は道の駅でもあり賑わっている。近くには十府ケ浦海岸があるのだが、津波で壊れた堤防や重機などに気を取られ、よくわからずに通り過ぎてしまった。砂浜自体は残っているようなので、工事の完成を待ちたいところ。
黒崎
続いて黒崎展望台と黒埼灯台へ行ってみることにした。
北山崎
北山崎は特に観光名所になっており、土産物店なども建ち並び大型観光バスの乗り入れもある。それだけに展望台も整備されているようだ。北山崎には3ヶ所の展望台があり、第一・第二展望台からの眺めが良いように感じた。
田野畑村
さらに南下して田野畑へ。北リアス線で現在運行しているのは田野畑駅までで、田野畑駅から小本駅までの区間は不通。田野畑駅の先に三陸鉄道の車両が乗った水門が見えてくる。さらに次の駅である島越駅には宮沢賢治の童話にちなんで「カルボナード」という愛称がつけられていた駅舎があったのだが、東日本大震災における津波の直撃を受け駅舎、ホーム、線路部分が消失、高架橋は崩落し壊滅的な被害となってしまった。
鵜ノ巣断崖
鵜ノ巣断崖は観光客もそれほど多くなく静か。駐車場から木立の中にある整備された遊歩道を進む。太平洋に突き出したような断崖絶壁が幾つも並び、断崖の中腹にウミウ(海鵜)の営巣地があることから名付けられたようだ。
龍泉洞
岩泉にある龍泉洞に入洞。山口県の秋芳洞、高知県の竜河洞と並んで良く知られる鍾乳洞である。洞内の温度は真夏でも15度ほどで寒い。入洞口の向かい側に新たに発見された(1967年)洞窟・龍泉新洞科学館も併せて見学するようになっている。龍泉新洞のほうには土器・石器なども含めた展示がなされている。
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- 道の駅「いわいずみ」に駐車してあった龍の形をした車
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- 入口
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- 最初の見場所、洞内は涼しい温度
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- 百間廊下、通路は幻想的
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- 奥からの水流
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- 頭上に気をつけて進む
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- 所々に不思議な形の石、石筍が見られる
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- 地底湖が広がる第2地底湖は水深38m
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- 観光通路の最奥部に位置する第3地底湖は水深98m、湿度が高い
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- 急な階段、遥か下に第1地底湖が見える
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- 鍾乳石
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- 白亜の議事堂
堀内
堀内にある小野旅館に宿泊。東日本大震災の際は津波で水没したものの、流出することなく残ったらしい。旅館の他にも仕出し弁当をやっているので、朝食も朝早くからでも対応してもらえるようだ。下安家漁港の新鮮な魚介類を出してくれるのも嬉しい。今回も新鮮ウニがお出まし。
2013年8月11日(日)晴れ
下安家漁港
朝の散歩で漁港へ。海は穏やか。漁港では作業をする人の姿が見える。
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- 下安家漁港の日の出
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- 漁船
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- 朝の漁港風景
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- 国道から眺めた下安家漁港
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- 三陸鉄道北リアス線 安家川橋梁
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- 三陸鉄道北リアス線 安家川橋梁と小野旅館
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- 津波浸水区間を示す標識。振り返る橋は全部浸水区間である
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- サケ・マスの描かれたマンホール
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- 下安家漁協のサケ・マスふ化場施設
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- 朝食
大沢橋梁
大沢橋梁は、ポスターなどでも良く登場する橋梁の一つ。トンネル区間が続く北リアス線の中でも見晴らしの良い区間である。
真崎海岸
道の駅たろうに立ち寄ったあと、真崎海岸と三王岩方面へ向かったが、真崎海岸への道路は損壊していて通行不能だった。
三王岩
展望台までは遊歩道を歩いて5分ほど。3つの岩を間近で見られる。海岸沿いの遊歩道が流出し通行不可能となっているものの、三王岩自体に変わりはないようだ。中央の岩が通称・男岩、その両脇が女岩(向かって左側)と太鼓岩(向かって右側)と呼ばれている。
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- 遊歩道の途中にある展望台
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- 男岩の下に見える穴が、直径2メートルの海蝕洞
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- 海岸線まで降りてみるが遊歩道は通行不可能
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- 女岩(23m)男岩(50m)太鼓岩(17m)
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- かつてはこの辺りにも遊歩道があったようだが…
田老漁港
三王岩の展望台を後に南へ進むと眼下に田老漁港が見えてくる。かつては要塞とも称されたX型の二重防潮堤のうち新しい部分だけが倒壊している。古い部分の設計思想とされる「防潮堤を湾口に対し直角に造ることで津波を沢沿いに受け流す」という役割は果たしたように見える。
浄土ヶ浜
宮古の代表的な景勝地・浄土ヶ浜に立ち寄る。海面が盛り上がり岩の半分ぐらいの波がそのまま押し寄せてきたと船頭さんが話してくれた。浜は流木や瓦礫の山となったが「景観復活」に取り組み、奇麗な浜を取り戻した奥浄土ヶ浜は海水浴客で賑わっていた。
浄土ヶ浜マリンハウスで「さっぱ船でいく青の洞窟」に申し込むと、ヘルメットとライフジャケット、そしてかっぱえびせんを渡される。準備を整えたらボート乗り場から「さっぱ船」に乗船。剣の山や賽の河原、血の池等を間近に見ることが出来る。ちなみに今回乗船した第六飛魚は東日本大震災後に奇跡的に唯一残ったさっぱ船で、大人の休日倶楽部「宮古篇」のロケにて吉永小百合さんが乗船した船らしい。
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- さっぱ船に乗船
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- 船にお客
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- 海から眺める奧浄土ヶ浜
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- 海から眺める奧浄土ヶ浜
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- 剣の山
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- 賽の河原
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- 八戸穴の入口に進む
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- ごつごつとした岩の中へ
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- 入口の方を振り返ってみると…
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- エメラルドグリーン?コバルトブルー?透明な青い水、神秘的!
盛岡方面へ
宮古市街から盛岡方面へ向かう。ちょうどJR山田線に併走する道路である。沿線に民家は少ない。
道の駅区界高原のそばで野菜直売所を見つけたので野菜購入。ちょうど北上山地の中間点に当たる。
台温泉
盛岡から少し南にある花巻温泉の奥に位置する台温泉を訪れ、観光荘で立ち寄り湯。