国宝犬山城・明治村と知多半島めぐり
愛知県の内陸部から知多半島を巡る。犬山では国宝犬山城や博物館明治村、日本モンキーセンターに立ち寄り、知多半島では南端の羽豆岬から焼き物の町・常滑を散策。
2015年9月19日(土)晴れ
中央自動車道を経由して愛知県に入った。
犬山寂光院
まずは犬山寂光院に立ち寄る。「尾張のもみじでら」と呼ばれ紅葉の名所となっている。境内には沢山のモミジがあり、紅葉時にはさぞ素晴らしいだろう。
不老滝
犬山寂光院のすぐそばには不老滝がある。車道からすぐに見えるので気軽に立ち寄れる。
桃太郎神社
続いて不思議な雰囲気が漂うという桃太郎神社へ。一見どこにでもありそうな神社に見えるのだが…
参道ではなんとサル、キジなどの像がお出迎え。おばあさんが川で洗濯をしたという「洗濯岩」まである。この光景はなんともシュールだ。
なお神社周辺は桃太郎公園として整備されている。
博物館明治村
明治時代の建造物を展示している博物館明治村に到着。開館前で正門周辺の駐車場が開いていなかったため、北口の駐車場に移動した。今回は5丁目から1丁目までを順に見ていく。
5丁目
- 帝国ホテル中央玄関(東京都千代田区)
- 帝国ホテル中央玄関、ロビー中央は三階までの吹き抜き
- 名鉄岩倉変電所(愛知県岩倉市)
- 内閣文庫(東京都千代田区)
- 皇居正門石橋飾電燈(東京都千代田区)
- 川崎銀行本店(東京都中央区)
- 大明寺聖パウロ教会堂(長崎県伊王島)
- 隅田川新大橋(東京都中央区)
- 天童眼鏡橋(山形県天童市)と小那沙美島燈台(広島県江田島市)
- 金沢監獄正門(石川県金沢市小立野)
- 東京駅警備巡査派出所(東京都千代田区)
- 前橋監獄雑居房(群馬県前橋市)
- 金沢監獄中央看守所・監房(石川県金沢市)
- 高田小熊写真館(新潟県上越市)
- 菊の世酒蔵(愛知県刈谷市)
- 聖ザビエル天主堂(京都市中京区)
- 聖ザビエル天主堂内部
- 明治の洋食屋 浪漫亭
4丁目
- 半田東湯(愛知県半田市)
- 呉服座(大阪府吹田市)
- 小泉八雲避暑の家(静岡県焼津市)と本郷喜之床(東京都文京区)
- 宇治山田郵便局舎(三重県伊勢市)
- 工部省品川硝子製造所(東京都品川区)
- 汐留火力発電所煙突基礎、明治の水道管
- 鉄道寮新橋工場(機械館、東京都品川区)
- 六郷川鉄橋(東京都蒲田・神奈川県川崎間)
- 尾西鉄道蒸気機関車1号
- ハワイ移民集会所(アメリカ・ハワイ州ヒロ市)
- 歩兵第六聯隊兵舎(名古屋市中区)
- ブラジル移民住宅(ブラジル・サンパウロ州 レジストロ市)
- シアトル日系福音協会
- 名古屋市衛戍病院(愛知県名古屋市)
- 第四高等学校武術道場「無声堂」(石川県金沢市)
3丁目
- 台場鼻潮流信号機
- 宗教大学車寄(東京豊島区)
- 神戸山手西洋人住居(神戸市生田区)
- 長崎居留地二十五番館(長崎県長崎市)
- 長崎居留地二十五番館(長崎県長崎市)
- 菅島燈台附属官舎(三重県鳥羽市)
- 品川燈台(東京都港区)
- 茶室「亦楽庵」(京都市北区)
- 西園寺公望別邸「坐漁荘」(静岡県清水市)
- 入鹿池
- 幸田露伴住宅「蝸牛庵」(東京都墨田区)
- 芝川又右衛門邸(兵庫県西宮市)
- 北里研究所本館・医学館(東京都港区)
2丁目
- 京都七条巡査派出所(京都市下京区)
- 名電1号形
- 千早赤坂小学校講堂(大阪府千早赤阪村)
- 札幌電話交換局(札幌市大通)
- 安田銀行会津支店(福島県会津若松市)
- 京都中井酒造(京都市中京区)
- 東松家住宅(名古屋市中村区)
- 清水医院(長野県大桑村)
- 東山梨郡役所(山梨県山梨市)
1丁目
- 三重県庁舎(三重県津市)
- 鉄道局新橋工場(東京都品川区)
- 明治天皇・昭憲皇太后御料車
- 二重橋飾電燈(東京都千代田区)
- 大井牛肉店(神戸市生田区)
- 三重県尋常師範学校・倉持小学校(三重県名張市)
- 赤坂離宮正門哨舎(東京都千代田区)
- 近衛局本部付属舎(東京都千代田区)
- 聖ヨハネ教会堂(京都市下京区)
- 学習院長官舎(東京都豊島区)
- 西郷從道邸(東京都目黒区)
- 東京盲学校車寄(東京都文京区)
- 森鷗外・夏目漱石住宅(東京都文京区)
明治村ののりもの
村内の移動には京都市電、村営バス、蒸気機関車がある。
明治村から今夜の宿泊地、犬山市内に向かう。木曽川沿いにある宿で、夜になると「木曽川うかい」が宿の真ん前で行われる。
木曽川うかい
1300年以上の歴史があるという木曽川の鵜飼いを見物する。現在は観光用も兼ねて夜と昼に行われており、観覧船も運航されている。鵜匠が漁をする鵜舟は最大3隻で、かがり火の明かりを頼りにしながら漁を行う。
木曽川うかいの開幕にあわせてライトアップしているので、幻想的な犬山城を見ることが出来た。
2015年9月20日(日)晴れ
木曽川沿いの遊歩道で犬山朝市が開かれていた。開催日時は毎週日曜午前6時30分から午前8時30分まで。かつて盛んであった犬山の三・八市の復活をめざして始まったものだそうだ。
犬山城
犬山のシンボル、犬山城へ。白帝城とも呼ばれる犬山城は高さ40mほどの山の上に立つ平山城で、天守は国宝に指定されている。
天守の構造は三重五層であり、望楼部分が小さな「初期望楼型」と言える。1965年に解体修理が行われるまでは現存最古の天守とされてきたが、その後の調査により、築城時期が関ヶ原の戦いよりも後であることが判明した。
- 天守
- 天守入口
- 天守を支える石垣と太い梁
- 一階にある上段の間
- 犬山城模型
- 二階
- 周囲を武者走りが巡っている
- 二階
- 三階
- 亀の甲羅に桃がのった形をした魔よけ
- 四階 廻縁がまわる望楼
- 廻縁
- 眺め 南
- 眺め 西
- 眺め 東
- 天守
山を下りたところにある広場で、犬山のキャラクターわん丸君が登場。わん丸君音頭を披露してくれた。
からくり展示館(犬山市文化史料館別館)
犬山祭の車山に関する歴史資料が展示されている。
座敷からくりの代表作に「茶運び人形」がある。お茶を入れた茶碗を人形が持った茶托に乗せるとお茶を運び、茶碗を取ると停止する。茶碗を茶托に戻すと元の場所まで戻るのだが、お茶を運ぶ距離は予めセットするという。衣装を着けない状態なので、ぜんまいと歯車、カムなどの構造が観察でき貴重な体験であった。
山車からくりには「糸からくり」と「離れからくり」がある。人形の頭、手足などの動きを、10数本から30数本の糸で操作する「糸からくり」の実演を見学することが出来た。
城とまちミュージアム(犬山市文化史料館)
城と城下町に関する情報、武家文化、町人文化など、犬山の歴史や文化を紹介している。江戸時代の城下町を再現した巨大なジオラマがある。
どんでん館
犬山祭で曳かれる高さ8mの巨大な車山が4輌展示されている。
犬山城下町
江戸期の建築様式を持つ木造家屋の旧磯部家住宅は、犬山市内の町家で唯一現存している起り屋根(むくりやね)である。ゆるやかな弧を描いた凸形の屋根で、かまぼこ状にふくらみを持たせた感じである。
日本モンキーセンター
サル類専門の動物園で、飼育展示種数は60種以上約900頭と世界最多とされる。まずはサル類の特徴や種類を骨格標本や剥製標本で紹介するビジターセンターの常設展示を見てから、キュレーター(博士学芸員)による「テナガザルよもやま話」を聞く。その後、園内の動物を見ることにした。
- 日本モンキーセンター
- 園内の看板とモニュメント
- ビジターセンター内剥製標本
- ゴミ箱もお猿さん、きちんと分別!
- マダガスカル館 エリマキキツネザルとワオキツネザル
- アジア館
- Waoランドは猿舎の中に入り、檻のないところでワオキツネザルを間近で見られる施設
- アフリカセンター ニシロ-ランドゴリラ
- ヒヒの城 アヌビスヒヒ(ドグエラヒヒ)
- リスザルの島 リスザル
- モンキーバレイには九州の屋久島だけに生息しているヤクニホンザルの群れ
- モンキースカイウェイ
- ビックループ&エコドーム フクロテナガザル(シャマン)
- ギボンハウス シロテテナガザル
- 路傍の花
南知多・山海海水浴場
南知多の砂浜で夕陽を眺める。この付近の山海海水浴場は、3匹のイルカの塔・ドルフィンタワーが目印の海水浴場だが、夏のシーズンも終わり打ち寄せる波の音が心地よい海岸であった。
夕陽を眺めた後は山海海水浴場の直ぐ傍にある「○十いとう」に宿泊。
2015年9月20日(日)晴れ
羽豆岬
早朝は羽豆岬へ。東は三河湾、西は伊勢湾に挟まれた知多半島の最南端の岬で、羽豆神社や展望台などがある。
食と健康の館
知多半島・美浜町の小野浦海岸にある体験型観光・製塩施設で、食、健康、環境などを通して情報発信している。
野間灯台
常滑の町
知多半島の西武にある常滑へ。常滑は古くから焼き物の産地として知られ、現在も窯元が多く立地している。さらに2005年には中部国際空港セントレアが開業し、空路のアクセスも向上した。
今回は常滑を散策する。とこなめ招き猫通りからやきもの散歩道の出発地である陶磁器会館へ向かう。
やきもの散歩道
- とこなめ招き猫通り
- 道路沿いのコンクリート壁に猫がたくさん!
- 御利益陶製招き猫
- 煙突のある風景
- 散歩道の途中にあるだんご茶屋
- 土管の石垣
- デンデン坂
- 廻船問屋 瀧田屋 正門入口
- 土管の敷輪
- 土管坂は土管や焼酎瓶がつまれた常滑ならではの風景、ふるさとの坂道30選
- 道路に埋め込んであるブロック
- 登窯広場の一角にある水琴窟
陶栄窯は1887年(明治20年)頃に築かれた窯で、1974年(昭和49年)まで使用されていた。日本で現存する登窯としては最大級で、重要有形民俗文化財に指定されている。
そろそろ昼時なので「うどんの三角庵」へ。「男はつらいよ」で有名な山田洋次監督が、常滑でのロケの際に立ち寄っていたという。
INAXライブミュージアム
地元の製陶会社「伊奈製陶」(旧INAX、現LIXIL)は長く工場を常滑に置いており、企業博物館としてINAXライブミュージアムを運営している。黒い建物と煙突は1921年(大正10年)に建てられた工場で、常滑でも最大級の3尺土管(内径約90cm)を主に生産していたという。
三重県伊賀上野の工場でタイルの焼成に使われていた台車式トンネル窯(全長80m)で、2~3日間かけてタイルを大量に焼成していた。
テラコッタパークでは、花や幾何学模様、動物などの彫刻が施された大きなやきもの装飾「テラコッタ」を屋外展示している。展示されているテラコッタは建物が取り壊される際に保存されたもので、かつて「横浜松坂屋本館」や「朝日生命館(旧常盤生命館)」に装飾されていた実物である。
とこなめ陶の森資料館
国指定重要有形民俗文化財をはじめ、平安時代末期から続く常滑焼の窯業に関する貴重な資料を数多く展示している。企画展「生涯一陶工-沢田重治-」展を開催していた。生前の沢田さんを記録した映像ではヨリコ造りと呼ばれる成形技法で大甕を製作する姿が映し出されていた。
家路
お餅のようにもちもちとした食感が美味しい、知多半島の特産銘菓「生せんべい」を購入。
蒲郡にある「三河雑魚肴房 やま六」で夕食。