石垣島から離島クルーズで南国気分
八重山列島にある石垣島へ。離島へのアクセスも良いため観光には「離島めぐり」がおすすめである。今回は西表島、由布島、竹富島を訪ねた。島の約9割を亜熱帯の自然林が覆う西表島では日本最大級のマングローブ林があり、まるで日本ではないような気分になる。この季節に南の島への旅は気温も暖かく大変快適である。
2020年1月23日(木)晴れ
羽田空港から新石垣空港(通称:南ぬ島石垣空港)への直行便は3時間10分で到着。東京からの距離は約2000kmだが、台湾からの距離は約250kmなので、台湾の方がずっと近い。気温25℃、温度差15℃は本州の初夏並みの気候であり、「南の島」と言う漠然とした印象があるかもしれない。石垣港にある宿泊先「ホテルチューリップ石垣島」の送迎バスで先ずはホテルへ直行、チェックインを済ませ市内散策へ出掛けた。
ユーグレナモール
日本最南端のアーケード商店街で100を超える土産物店や飲食店が軒を連ねる。石垣市公設市場もあり観光客ばかりでなく島民にも親しまれるエリアである。
桃林寺
八重山列島最古の仏教寺院で権現堂は重要文化財、御朱印を頂くことが出来る。
市内の「居酒屋 豊年満作」で食事とした。その土地ならではの料理を頂くのもまた旅の楽しみでもある。
2020年1月24日(金)晴れ
西表島・由布島・竹富島3島めぐりへ
青い海と空、久しぶりの晴天で気持ちがよい。八重山観光フェリーの「西表島・由布島・竹富島3島めぐりツアー」に参加した。石垣港離島ターミナルから出航し、西表島大原港までは約40分。しばらくすると右手に竹富島、小浜島、左に黒島、新城島、そして正面に西表島が見えてくる。
石垣港
西表島仲間川クルーズ
西表島は沖縄県内では本島の次に大きい島で、イリオモテヤマネコなど天然記念物に指定されている珍しい動物や植物が棲息している。マングローブとは熱帯・亜熱帯の潮間帯に形成される植物群落のことで、潮間帯とは潮の満ち引きで水位が変動する海岸域のことである。マングローブ林は主に川の河口付近の真水と海水が混じりあう場所(汽水域)に形成される。
川の河口付近の真水と海水が混じりあう汽水域である。
植物は塩分が含まれる海水では育たないが、マングローブは海水や汽水で育つことができる。このことは他の植物との大きな違いである。塩分を葉の表面から排出する、根が水分を吸収する際に塩分を濾過する、塩分を古い葉に集めて落葉させるなど塩分に対応することが出来るという説明をしていただいた。マングローブの代表的な植物はヒルギ類でヤエヤマヒルギ・メヒルギ・オヒルギである。
- マングローブ林
- 地上に飛び出たタコの足のような支柱根(しちゅうこん)
- マングローブ林
- カンムリワシの幼鳥(絶滅危惧IA類)
- ヤシガニは熟したアダンの実をばらばらにして食べる
- マングローブ林にアダンが混ざり合っている
波打つように広がる板根が特徴で板根を持つ樹木は熱帯域に多い。サキシマスオウノキは樹齢400年、樹高約20mにもおよぶ日本最大の個体である。
- サキシマスオウノキ
- 別名・ユウナ、大きな葉はトイレの紙の代わりに使ったという話を聞く
- マングローブクルーズ
- マングローブ林
- マングローブ林
- 波打つ板のように地面に立ち幹を支える板根、サキシマスオウノキやメヒルギなど
日本最大のシジミ(ヤエヤマヒルギシジミ)で大きいもので10cmを超えるものもあるという。河口の水に溶け込んでいる栄養分や泥の中の栄養分を主食とし、泥水を濾過しきれいな水に替えて戻すという大きな役割を持っている。西表島などではシレナシジミとも呼ばれている。
由布島
マングローブクルーズを終えてバスで西表島水牛車乗り場へ向かう途中、車窓からは広大なマングローブ林が見渡せる。
西表島と由布島の間の浅瀬の海を水牛車で揺られながら進んだり途中で止まったり、時にはトイレタイムがあったりする。水牛の気分次第である。
由布島は島全体が亜熱帯植物園になっていてヤシなどの亜熱帯の木々が生い茂り、色鮮やかなブーゲンビレアやハイビスカスが咲き誇り、まさに南国気分である。
- 水牛が休憩する池
- ガジュマルとオオタニワタリ/水牛の大五郎と花子の碑
- レストラン&売店で昼食
- ヤシの並木道
- ヤシの並木道
- 小中学校の跡地
- マンタの浜にある細かい破片はサンゴの死骸
- マンタの浜から小浜島を望む
- アダンの木
- 南国
- ハイビスカス/コダチヤハズカズラ
- 南国の風景
- コルディリネ/ベニヒモノキ(紅紐の木)
- ブーゲンビレアガーデン
- ブーゲンビレア
- ブーゲンビレアは晩秋から3月頃までが最盛期
- イリオモテヤマネコ
- アダンの群落
- ヤシの小径
- オオベニゴウカン(大紅合歓)
- 蝶々園オオゴマダラ
由布島の散策を楽しみ、また水牛車で揺られながらゆっくり西表島に戻る。
西表島の主要な道路は海岸線沿いの県道215号線のみで島の約半周である。島を一周する道路はないのでバスで同じ道を大原港へ戻る。仲間橋から河口付近を眺めるとだいぶ潮位が上がっていた。
竹富島
集落は3つあり、東の集落は「あいのた」、西の集落は「いんのた」、 南の集落は「南集落・中筋・なーじ」と呼ばれている。 集落全体が赤瓦屋根の木造建築の民家、珊瑚の石垣、白砂の道という沖縄古来の景観を残す町並みで、1987年(昭和62年)に重要伝統的建造物群保存地区として選定されている。
まずは水牛車でガイドの三線に耳を傾けながら町並みを回るのも情緒があってなかなか良い。人が歩くより遅いスピードで集落を一周30分ほどで回りのんびりとした時間が流れる。
水牛車を降りて今度は散策を楽しんだ。「なごみの塔」は玻座間西集落のほぼ中心にある赤山公園の中の高さ約6mの丘にある塔で、赤瓦屋根の集落を一望する絶好のスポットとなっていた。老朽化による倒壊危険建造物に指定(2016年)され閉鎖となり現在保存修繕工事が行われている。すぐそばにあるお土産屋さんの屋上に「あかやま展望台」なる新しい場所があった。入場料として100円箱に入れて、勝手に家の中を通り階段を上って屋上から眺めた。
この辺りは珊瑚の石垣と白砂の道、そしてブーゲンビレアと長閑な沖縄の景観が残る町並みである。
石垣港離島ターミナル
3島めぐりツアーを終えて竹富島から石垣島へ戻る。
昨日に引き続き「居酒屋 豊年満作」で食事をした。昨日とは違う味を楽しむ事とし、お店のスタッフおススメ(焼きテビチ、フーちゃんぷる)を注文、どれも美味しく頂いた。
2020年1月25日(土)曇り時々晴れ
3日目はレンタカーで観光名所を巡る。
観音崎灯台
1953年(昭和28年)に沖縄を統治していた米軍が建設したものである。灯台からは石垣島最大の湾・名蔵湾の眺望が良い。
御神崎灯台
屋良部半島の西海岸にある岬に立つ灯台で、周辺は断崖絶壁で荒々しい岩とサンゴ礁が広がるきれいな海である。
灯台設置前の1952年12月8日(昭和27年)那覇から石垣へ航行していた八重山丸がこの沖合で遭難、その慰霊碑が建てられている。
岬の先端へ遊歩道が続いているが雲行きがあやしいのでこのまま戻ることにした。
川平湾(かびらわん)はミシュラングリーンガイドブックの3つ星に選ばれた石垣島でNo.1の観光名所である。光によって変化するマリンブルーの海が素晴らしい。
グラスボートの船内は真ん中の船底がガラスばりになっているので水中の珊瑚や熱帯魚を見ることが出来る。シャコガイやカクレクマノミも見ることが出来た。
- 川平湾
- グラスボート船
- グラスボートに乗り込み出発
- グラスボートから眺める海中の珊瑚
- 次のポイントへ移動
- グラスボートから眺める海中の様子
- 晴天の日は海の色が綺麗に違いない
- 川平公園展望台
- 雲行きがだんだんと怪しくなってきた!
- 川平公園
南ぬ島石垣空港
再び南ぬ島石垣空港から3時45分発の飛行機で帰路についた。