山岳修験の山・月山
月山は東北旅行の際に過去何度か訪ねているのだが、毎度天気に恵まれず諦めた山である。今回は月山だけを目指し登山天気を毎日チェックしてきた。とはいえ週末の天気は二転三転し、当初は6日の土曜日を予定していたが最終的に7日の出発となった。実に4回目の月山登山である。高山植物の宝庫・お花畑には可憐な花が一斉に咲き、素晴らしい眺めを堪能した。
2011年8月7日(日)晴れのち曇り
八合目から頂上を目指すのが羽黒ルートである。岩場の道で距離は長いが登りがきつくないので、シーズン中は登山者が多くかなりの混雑が予想される。そのため、なるべく早くに八合目駐車場に到着できるように深夜に首都圏を出発した。常磐道、磐越道、東北道、山形道と乗り継ぐ。月山ICと湯殿山ICの間は高速道路が開通していないが自動車専用道路となっており、自然にまた山形道に入れるようになっている。庄内あさひICで高速を降り、月山ビジターセンターを経由して道を進むと、右手奥に庄内映画村が見える。八合目駐車場までは更に細いくねくねとした道を走る。6時30分頃に到着したが、駐車場には遠方からの車も含めすでにかなりの台数が駐まっており「皆早い!」と感心しながら僅かに残る空いたスペースに駐めた。
月山は、古くから湯殿山と羽黒山とともに出羽三山・信仰の山とされ、山岳修験の山としても知られている。装備の支度中にも続々とバスが到着し、中からは白装束の人々が次々と降りてくる。皆「○○月山講中」の袈裟をかけ金剛杖を持っている。「さすが信仰の山…」と納得するが、普段とは違う雰囲気である。
八合目
7時頃レストハウス脇にある登山口から登り始め、すぐに月山中の宮に到着する。白装束の人々は御田原参籠所で参拝し、登山の安全無事を祈願してからの出発のようだ。月山本宮への参道(登山道)にある中の宮の鳥居をくぐり石畳の道を進む。
石畳の道が終わり、岩がゴロゴロとした本格的な登山道となる。時折後方を振り返れば遙か彼方に鳥海山と弥陀ヶ原湿原を一望することが出来る。後方より鈴の音が段々と近づくとスペースを見つけて脇に避け「どうぞ」と道を譲ることにしている。鈴の音に何故か追われるように感じてしまうからだ。
「お花畑の中にある登山道」。そんな表現がピッタリなほど沢山の花が咲き始めていた。この辺りはのんびりと花を眺めながら時間をかけ写真撮影をするには最高の場所である。
仏生池小屋
仏生池小屋は9合目にあたり、宿泊や軽い食事が出来る。
仏生池小屋からしばらく進むと「行者返しの坂」と呼ばれる急坂になる。
月山神社
姥沢口から登れば月山神社本宮正面に到着するが、羽黒口から登る場合は神社の裏側から塀に沿って回り込み正面に出る。
頂上付近には休憩する登山者がいっぱいであった。特に休憩所があるわけではないので、座れそうな空いた場所を探して休憩、昼食をとり栄養補給をした。眺望と花を充分に堪能した後は、下山時の混雑を避けて少し早めに出発した。
弥陀ヶ原湿原
弥陀ヶ原分枝から弥陀ヶ原湿原を周回して中の宮へ戻った。一番奥(行き止まりになっている)にはオゼコウホネの咲く池があり、丁度咲き始めの頃であった。オゼコウホネが見られたのはかなりラッキー。
八合目駐車場からの下山は、往路と同じく細く急カーブの多い道で、すれ違いを予想しながら下る。
GPSログ
出発時刻: | 6:30:06 |
到着時刻: | 14:10:42 |
合計時間: | 7時間40分36秒 |
合計距離: | -5897.01km |
最高標高: | 1992.02m |
最低標高: | 1376.14m |
平均速度: | -0.02km/h |
温泉と蕎麦
朝日連峰と月山を望む温泉は源泉100%のお湯である。
月山花笠ライン(112号線)沿いにある「道の駅にしかわ月山銘水館」に寄ってみた。
道の駅を後にし暫く国道を走るが、この辺りは殆どの店(店舗の数も少ないが)の閉店時間が早く開いている店はほとんど無い。ガソリンスタンドも全て閉まっていたので、そのまま寒河江ICから山形道に入り、サービスエリアでガソリンを給油し帰路についた。