会津駒ケ岳と檜枝岐の楽しみ
檜枝岐には山・温泉・蕎麦と三拍子揃った楽しみがある。かねてより「登ってみたい」と思っていた山、会津駒ヶ岳もその一つ。日本百名山に数えられ、また高山植物の宝庫でもある。駒の大池付近から中門岳にかけての湿原ではハクサンコザクラが可憐に咲き、時期的にもまた天気にも恵まれた登山であった。
2011年7月23日(土)晴れ
東北自動車道・西那須野塩原ICをおりて尾瀬檜枝岐温泉に向かい、檜枝岐村内で県道352号から村道に分枝する。滝沢登山口付近には駐車場があるが、少し登った登山道入口付近には車20台程の駐車スペースがある。駐車スペースとはいえ村道の路肩のような場所なので、あっという間にいっぱいになってしまう。4時半頃に到着したところ、10台ぐらいの先客が登山の準備をしていた。
登山道入口~水場
登山口の階段を登り急坂の続く樹林帯の中を進む。道の両脇に咲く花などを眺めながらのスローペースな登りとなる。樹林帯は見晴らしが無くまた風通しも悪い。視界が開けた所ではしばし立ち止まり後方の景色を眺めると良いかもしれない。
水場~駒ノ小屋
水場には腰掛けがあり殆どの登山者がここで休憩するようだ。水場はここからより少し下ったところにあるようだが今回は休憩のみとした。水場からは傾斜も少しずつ緩くなり、やがて前方に会津駒ヶ岳と駒ノ小屋が姿を現す。この辺りからイワカガミやゴゼンタチバナ等の花を目にすることが出来る。
駒ノ小屋迄は広々とした傾斜湿原が続きチングルマ等が可愛げに咲き誇る。風に揺れ池塘に映るワタスゲはなんとも言えぬ光景だ。爽やかな風は急に足取りが軽くなる。
駒ノ小屋~会津駒ヶ岳山頂
小屋すぐ手前の分岐には大きな池塘「駒の大池」があり、まわりにはハクサンコザクラが可憐に咲いている。陽差しが強く暑いがひんやりとした風は心地よい。休憩用の椅子とテーブルで一息入れて山頂を目指すこととした。
なだらかな湿原の木道を進むとコバイケイソウやハクサンコザクラなどが咲いている。まだ芽が出たばかりのコバイケイソウの群落を目にしたのは初めてであった。
頂上と中門岳との分枝に出る。ここから頂上をめざし階段を登る。山頂からの眺めは樹木の丈が伸びあまりよいとは言えない。少し手前のほうがいい眺望のような気がした。
会津駒ヶ岳山頂~中門岳
中門岳へは湿原の木道を進む。途中には雪渓が残り冷ややかな風がなんとも気持ちがよい。木道にも残雪があり雪を踏みしめて進むところがあった。
中門岳には広い池塘、中門ノ池がある。標柱が建っている休憩デッキ付近は登山者の休憩場所となっている。中門ノ池から少し先が中門岳山頂のようだが今回は中門ノ池迄とした。
下山は秋田駒ケ岳山頂へは寄らずに途中から側道をまわり、頂上と中門岳との分枝に出る。駒の小屋からの登山道(上りと同じコース)には岩がなく木の根と土が多いので足への負担は少なかったような気がする。
GPSログ
出発時刻: | 4:49:54 |
到着時刻: | 13:47:21 |
合計時間: | 8時間57分27秒 |
合計距離: | -5838.13km |
最高標高: | 2134.28m |
最低標高: | 1114.98m |
平均速度: | -0.02km/h |
檜枝岐の蕎麦と温泉
下山の後の楽しみはやはり蕎麦と温泉である。「地粉100%で打つ、うすのし薄裁ちの細めん!1日80食」という店の案内にひかれて山びこ山荘に立ち寄った。営業が15時までということで、どうやら本日最後の客となったようだ。店内には尾瀬からの帰りと思われる登山者が談笑していた。
源泉掛け流し・燧の湯に立ち寄り湯。9時間あまりの登山の疲れをとるには温泉に勝る物はないだろう。