南郷のヒメサユリ群生地と南会津観光
春から初夏にかけて薄紅色の可憐な花を咲かせるヒメサユリの群生地・高清水自然公園を訪れた。花の観賞を午前中に終え、午後は塔のへつりと大内宿を観光した。
2016年6月11日(土)晴れ
東北自動車道で福島県南会津の高清水自然公園へ向かった。
高清水自然公園
ヒメサユリはオトメユリとも呼ばれ、宮城県南部、新潟県、福島県、山形県が県境を接する飯豊連峰、吾妻山、守門岳周辺等にだけ分布する貴重な植物である。環境省のレッドリストでは準絶滅危惧種に指定されている。高清水自然公園の「ひめさゆり群生地」は標高850mの山中にあり、開花期間のみ開園する。
7ヘクタールの面積に約100万本のヒメサユリが自生しているという。なだらかなすり鉢状の草原で、木道の散策道を回遊する事が出来る。
南会津
南会津は南郷トマトの本拠地である。夏秋トマトの代表として7月下旬~10月下旬まで生産されているが、時期的にまだ早く収穫にはあと1ヶ月ほどかかるという。
そば処 かわせみ
塔のへつりへ向かう途中、以前立ち寄ったことがある「そば処 かわせみ」で一休みした。ちょうど昼時、こぢんまりとした店内には囲炉裏があり落ち着ける雰囲気だ。もりそばを注文し待つこと10分位か、蕎麦と一緒に付け合わせの「わらびのお浸し」が付いていた。チョットした心遣いが何とも嬉しい限りだ。
塔のへつり
百万年の歳月をかけて浸食と風化を繰り返し出来た奇岩の連なる景観は、大川で一番の景勝地と言われている。「へつり」とは方言で危険な崖を意味するという。岩にはそれぞれに名前があるようだが樹木に覆われているため、はっきりと見ることは出来なかった。吊り橋を渡って対岸にある舞台岩まで行かれる。
吊り橋の左上の岩から屏風岩・烏帽子岩・護摩塔岩・象塔岩・尾形塔岩・九輪塔岩・櫓塔岩・屋形塔岩・獅子塔岩・鷹塔岩・鷲塔岩の名前があるようだ。なお岩をくり抜いた通路が川に沿って続いているが、現在は危険なため通行は出来ない。
洞窟奥には東北地方を征伐した坂上田村麻呂が創建したと伝えられる虚空像菩薩が祀られている。
湯野上温泉駅
湯野上温泉駅は会津鐵道会津線の駅で茅葺き屋根の駅舎は国内でも珍しい。
- 茅葺き屋根の駅舎
- 湯野上温泉駅プラットホーム
- 湯野上温泉駅プラットホーム
- 桜の頃の撮影スポット
- 会津田島行きラッピング列車
- レトロバス猿游号
- 阿賀川(大川ライン)に大きな岩が2本塔のように立っていることから「夫婦岩」と言われている
大内宿
江戸時代に会津若松と日光今市を結ぶ重要な道の宿場町として栄えた大内宿は、当時の面影そのままに、街道沿いに茅葺屋根の民家が建ち並ぶ。1981年(昭和56年)に国選定重要伝統的建造物郡保存地区に指定された。
宿場町の突き当たり、田沼商店(扇屋分家)の脇に急な階段があり、狭い階段を上がっていくと小さい社がある。境内の奥に進むと茅葺き屋根の家々が並ぶ大内宿の全景を望むことが出来る。
茅葺き屋根の材料のススキは大内地区内で地域の人々によって共同管理されている。一度葺き替え作業をすると約20年は維持できるという。葺き替えには多くの費用と人手を必要とするので、専門技術を持つ茅手(かやて)と呼ばれる職人を中心に村の人々が協力し合うことによって維持されている。江戸時代にあった「結」の伝統が今なお続いているようである。
上河内サービスエリアで一休み、宇都宮と言えばやはり餃子なので焼きたて餃子を注文した。