チャツボミゴケ群生と湯量豊富な草津温泉
群馬県の天然記念物に指定されているチャツボミゴケ公園を訪れた。このチャツボミゴケ公園は最近人気のスポットとなっているようである。レンゲツツジが咲き始め、青々としたコケとのコントラストも素晴らしい。草津温泉にも立ち寄った。
2017年5月28日(土)晴れ
嫗仙の滝
まずは草津町の南東にある嫗仙の滝を目指した。駐車場から1km、徒歩で約20分の道は行きが下り坂で帰りは登り坂となる。森林浴を楽しみながら遊歩道を進むと良い。
嫗仙の滝は落差25mの滝で、水が白い筋となって赤い岩肌を流れ落ちる光景は一見の価値がある。ただし、この川は水質が良くないので飲用不可の看板がある。
上荷付場停留所跡
道路脇に不思議なバス停があった。なぜかバス停の前にガードレールがある。案内によれば、映画「男はつらいよ」シリーズ第25作「寅次郎ハイビスカスの花」エンディングに登場した「寅さんバス停」とのこと。ここで寅がバスに乗り込むシーンがあり、また当時は草軽交通のバス路線が実在していたのである。バス路線は利用者の減少により映画公開の翌年1981年に廃線となってしまったのだが、中之条町と六合村の合併(2010年3月)を機にバス停が復元されたのだそうである。
道の駅六合(くに)に立ち寄る。六合村のほぼ中心に位置しており敷地内には日帰り温泉施設・応徳温泉もある。
世立八滝
六合地区の八石沢川と依田尾川には世立八滝(よだてはちたき)と呼ばれる8つの滝があり、それぞれ大仙(おおぜん)の滝、段々(だった)の滝、箱の滝、久内(きゅうない)の滝、不思議の滝、井戸の滝、殺人(さつうぜん)の滝、仙の滝と名が付けられている。
大仙の滝
大仙の滝は世立八滝の中で最も簡単に行ける滝で、滝見ドライブインの近く、遊歩道を2分程下れば到着する。滝壺の近くまで降りるとかなり水飛沫を浴びることになる。
段々の滝
段々の滝は大仙の滝の次に近い滝なのだが、ややアップダウンのきつい遊歩道の先にある。遊歩道の途中には見晴らしの良い場所があり、ここから奇岩「天狗の足跡」をはっきりと眺める事が出来る。さらに勾配の急な階段を降りるとアルミ梯子の階段がある。
チャツボミゴケ公園
群馬県中之条町の六合地区元山には鉄鉱石の鉱床があり、1966年(昭和41年)まで露天掘りによる採鉱が行われていた。露天掘りの窪み周辺からは現在も酸性泉が湧き出ている。この窪み(穴地獄)に自生している苔が「チャツボミゴケ」で、硫黄泉など酸性泉に限り生息する珍しい苔である。日本では草津、阿蘇山等限られた火山帯にのみ生息しているという。
公園事務所の前にある駐車場に車を駐めここから穴地獄まで(約1km)歩いて向かった。
入口から直ぐの処にぽっかりと口を開けたような形状の赤い土が見える。チャツボミゴケ公園のある辺りは、かつて国内随一の褐鉄鉱(かってっこう)鉱床であった。
- 赤色の部分は塗料の材料「紅殻」として使われていた
- 川の中にチャツボミゴケが見えてきた
- 温泉の滝
- 川沿いの石がふっくらとした緑の絨毯のようにチャツボミゴケがぎっしり
- 川沿いの石がチャツボミゴケでビロードのよう
- チャツボミゴケ
- ビロードの絨毯のようだ
チャツボミゴケ群生地には池の周りを一周できる遊歩道があるのでゆっくり観察することが出来る。
草津温泉
続いて日本有数の温泉地として知られる草津温泉へ。温泉街を散策してから白旗の湯に立ち寄り入浴。
西ノ河原公園
土産屋や饅頭屋などが並ぶ西の河原通りは観光客で賑わっている。酸性泉の湯川の河原では植物が育たないために荒涼とした景色となり「賽の河原」と言われている。
- 園内には石畳で歩きやすい遊歩道が整備されている
- エメラルドグリーンが神秘的な瑞祥の池
- 湯川にそって温泉が湧き出している
- 荒涼とした河原
- 木樋から温泉が流れる、足湯に浸かる人
- 溶岩がゴロゴロ転がり荒涼としている
湯畑
温泉街の中心には、湯畑と呼ばれ源泉が滝のように湧く光景がある。木樋を通る源泉から白い湯の花を採集するという。湯畑は周囲がロータリー状になっていて、足下には瓦をデザインして整備されている。