桧木内川堤の桜並木と岩手山の雪解け
春の到来を感じる秋田・角館と岩手・雫石を訪ねた。北東北の山々でも雪解けが始まり、里山の桜や残雪の山々など、今の季節にしか見られないような景色を眺めることができた。
2017年4月29日(土)朝方晴れのち曇りから雨
道の駅なかせん
大曲ICを降りて国道105号線(角館街道)で角館へ向かう。この地は秋田民謡のドンパン節発祥の地と言われている。車窓から道の駅なかせんの桜並木が目にとまったので立ち寄った。
角館
春というのは桜の木々が一斉に薄紅色に染まる華やかな季節である。例に漏れず城下町・角館の町中にも桜があふれている。武家屋敷通りと桧木内川堤では桜が満開で見頃となる時期に少しずれがあるため、2箇所とも満開というのは滅多に無さそう。今回は桧木内川堤から武家屋敷までを歩くことにした。
桧木内川堤
桧木内川沿い約2kmにわたり、川の左岸にはソメイヨシノの桜並木がある。
武家屋敷通り
武家屋敷通りまで来ると、すでに葉桜となっている木も多いが、中にはまだ充分見応えのあるシダレザクラも多く残っていた。
- 樺細工伝承館脇の通り、葉桜が進むシダレザクラ
- 伝承館前のシダレザクラ
- 垂れ下がるシダレザクラは桜のシャワー
- 人力車(角館絆屋)が待機
- 伝承館前のシダレザクラ
- 武家屋敷通り
- 黒板塀に映えるシダレザクラ
- 青柳家 薬医門
- 武家屋敷群の表通り
- 角館祭りのやま行事(国指定重要無形民俗文化財)
- 角館祭りの武者絵をデザインした仙北市(旧角館市)のマンホール
- 町章とサクラ(仙北市の花)をデザインした旧角館町(現/仙北市)のマンホール
秋田内陸縦貫鉄道
鷹巣駅と角館駅を結ぶ秋田内陸縦貫鉄道に沿って阿仁まで北上した。マタギの集落には雪が多く残り、春の到来はまだ先のようであった。あいにくの雨模様ということもあり、早々に田沢湖へと戻った。
刺巻湿原
刺巻湿原に立ち寄る。JR田沢湖線(秋田新幹線)と国道46号線沿いにあり、広いハンノキ林に囲まれた貴重な湿原である。中に進むと木道が整備されているので散策が楽しめる。白い花と緑の葉のコントラストが素晴らしい眺めである。
奧まで進むとカタクリの群落が一面に広がっていた。あいにくの雨で、カタクリの花はうつむきに咲いている。カタクリの群生の中にはキクザキイチゲも見受けられた。
鶯宿温泉
鶯宿温泉の農家が営む温泉民宿・あけぼの荘に宿泊。鶯宿温泉の開湯は約400年前の天正年間の頃だと言う。
2017年4月30日(日)晴れ
雫石川園地
御所ダム湖畔にある桜並木の新名所・雫石川園地へ。雫石川の堤に植えられた約150本のソメイヨシノの桜並木が見頃を迎えていた。堤防に上がると目線の高さで桜が楽しめ、後方には残雪の山々が連なる見事な景色である。
- 高台から眺める桜並木
- 堤防から眺める桜並木
- 桜のトンネルから眺める桜
- 残雪の山々と桜並木
- 御所湖
- 秋田新幹線こまち
- 桜と残雪の山々
- 堤防から眺める桜並木
- 桜と残雪の山々
- 御所湖から眺める雫石川園地桜並木と秋田駒ヶ岳
- 御所湖と残雪の山々
七ッ田の弘法桜
七ッ田の弘法桜は樹齢約800年とされるエドヒガンザクラで、雫石町の天然記念物に指定されている。
小岩井農場
道は小岩井農場の真ん中を貫いている。そして雄大な岩手山を背景に農場の緑が広がっている。春の訪れを告げる景色である。最近では小岩井農場一本桜と岩手山の組み合わせも有名であるが、今回はまだ咲き始めかと言う状態であった。
春子谷地
滝沢市の春子谷地は鞍掛山からの伏流水の湧水からなり鞍掛山山麓に広がる湿原である。岩手山のビューポイントとされるが、国道278号線沿いにあるはずの入口は大変わかりにくいものであった。現在、湿原には近づくことができないようである。
岩手山に別れを告げ花巻へ向かう。
南部杜氏
国道4号を南下し、道の駅「石鳥谷」に立ち寄った。南部杜氏とは岩手県石鳥谷町を拠点とする、日本酒を造る代表的な杜氏集団の一つだという。
花巻 台温泉
台温泉は花巻温泉の奧に位置し、曲がりくねった坂道に木造の宿が並ぶ鄙びた山間の温泉街である。花巻温泉に湯を供給していたことから花巻温泉の元湯とも言われる。湯量は豊富で「源泉掛け流し」、常に湯船から流れ出ている状態である。
2017年5月1日(月)晴れ
花巻温泉から大沢温泉・新鉛温泉の先にある豊沢ダムまで足をのばした。豊沢ダムから先の県道12号線(花巻大曲線)は冬期閉鎖になっていた。ダム周辺は寒々とした感じで、春の訪れは当分先のようである。また野生動物が時々出没するらしく道路標識がユニークであった。
薄衣の滝
志戸平温泉の近くにある薄衣の滝は、志戸平山の中腹にあり、高さ約40mの岩盤上から二層に屈折して落水する滝である。上の滝は天狗の滝、下の滝は薄衣の滝と呼ばれている。
北上展勝地
続いて北上展勝地を訪れた。北上展勝地は北上川沿岸にある公園でソメイヨシノの並木道が約2kmにわたって続く桜の名所である。「日本桜名所100選」に認定され「みちのく三大桜名所」になっている。今回は葉桜となっていたのでまた機会があれば訪ねたい。
公園内には蒸気機関車と雪カキ車が展示されていた。
- 19431年6月から岩手県宮古機関区、仙台機関区、尻内(八戸)機関区を1971年6月まで走り続けた
- 単線用雪カキ車(ラッセル車)1948年から1976年にかけて北上線(和賀仙人~相野々)の除雪作業に活躍
展勝地入り江ステージ前では伝統芸能猿まわしをやっていた。
- 日光猿軍団より、ひとみ&みらいのコンビ
- 北上川を泳ぐ鯉のぼり
- 一山園のシダレザクラ
- 満開の頃には馬車に揺られながら桜並木を楽しむのも良さそう
- 奥羽山脈を背景に和賀川と北上川の合流
- 奥羽山脈を背景に和賀川と北上川の合流
陣ヶ丘という小高い丘から北上展勝地を眺めた。
小原温泉
今回最後の立ち寄り湯は宮城県白石市にある小原温泉である。白石川の渓谷沿いに岩風呂かつらの湯がある。
亘理
亘理でいつも寄っている店が月曜日定休なので今回は違う店「和風レストラン 田園」で夕食。ひと休みした後帰宅。