二本松の桜名所巡り
桜が見頃となった福島県二本松市を訪れた。霞ヶ城公園の桜並木や合戦場のしだれ桜などの名所を巡る。冬の厳しい寒さをじっと耐えた木々の芽吹きが始まり、春の足音が聞こえてくる頃である。桜や菜の花が咲き街全体が花色に染まっていく。岳温泉にも立ち寄る。
2017年4月23日(日)晴れ
霞ヶ城公園
霞ヶ城公園は二本松城(霞ヶ城)跡に整備された県立自然公園である。城の起源は古く室町時代の藩主・畠山氏まで遡るが、本丸に石垣が築かれたのは江戸時代に丹羽氏が二本松藩主となってからである。丹羽氏は10万700石の大名であったが戊辰戦争で落城した。戊辰戦争の際には二本松少年隊と呼ばれる少年兵が動員されたという。明治以後にそれまであった建物は全て失われたが、1982(昭和57)年に箕輪門や二階櫓などが再建された。
本丸の東側は桜並木になっている。坂道を登ったところで目の前に桜並木が現れた。桜並木というよりむしろ山全体が桜色に染まっているように感じた。この辺りの桜はまさに満開。
桜並木を抜けて本丸へ。天守台や本丸石垣は1995(平成7)年頃に復元されたものである。天守台からの眺めは良く安達太良連峰が望める。
本丸から西側へ下っていく。途中には日影の井戸や洗心池がある。
- 「日影の井戸」は千葉県印西市の「月影の井戸」神奈川県鎌倉市の「星影の井戸」とならび「日本三井戸」の一つ
- 散策路
- 散策路脇に咲く花
- 散策路脇に咲く花
- 散策路
- 花びらが水面を覆い尽くす
- 回遊式庭園 霞ヶ池
- 相生滝
- 市の花・キク、市の木・サクラ、市の鳥・ウグイスと市章をデザインした二本松市マンホール
大隣寺
桜の名所2ヶ所目は霞ヶ城公園から程近くにある大隣寺。大隣寺は二本松藩主丹羽家の菩提寺として建てられた曹洞宗の寺院で、石段を登ると正面左手にシダレザクラがある。
安達ヶ原公園
続いて安達ヶ原公園を訪れた。隣接する安達ヶ原ふるさと村の五重塔を背景に桜が楽しめるスポット。桜まつりの頃は日没からライトアップが行われ夜桜を眺めながら散策も出来る。
桜と五重塔
安達太良連峰を借景に五重塔と桜が楽しめる。
ふるさと館にある「よってっ亭」で少し早めの昼食。
安達ヶ原ふるさと村
安達ヶ原ふるさと村には武家屋敷や古民家などが移築されており、長閑な郷土の雰囲気が味わえる。体験施設も充実している。
合戦場のしだれ桜
合戦場のしだれ桜は、天然記念物の三春滝桜(樹齢1000年超)の孫桜と言われているベニシダレザクラ(樹齢約170年)である。周辺にも満開のシダレザクラが咲いている。なお合戦場の名は、かつてこの地で豪族が戦ったことに由来している。
祭田の桜
個人の庭にあるエドヒガン桜で水田を見下ろす斜面に立ち、推定樹齢800年と言われている。
中島の地蔵桜
桜の根元に地蔵尊があったことから「中島の地蔵桜」と親しみを込めて呼ばれている。日没からライトアップされるので、水田に映る幻想的な夜桜が楽しめる。
愛蔵寺の護摩桜
愛蔵寺の境内にある護摩桜は樹齢約800年のベニヒガンザクラである。言い伝えに寄れば愛蔵寺はこれまで2度の火災に遭っており、その際に秘密護摩札が空中に飛んでこの桜の枝に留まったことから「護摩桜」と呼ばれているそうである。紅色に咲く花は流れ落ちる滝のごとく見事だ。
岳温泉
最後は岳温泉を歩く。岳温泉は安達太良山麓に広がるあだたら高原の温泉郷で、桜の開花が最も遅いスポットでもある。桜坂から鏡が池を周り、岳温泉古道を山神塔まで歩いた。さらに夕日ヶ丘展望台まで脚を伸ばした。
- 岳温泉桜坂は7~8分咲き
- 鏡が池
- 夕日ヶ丘遊歩道
- 岳の湯に立ち寄り湯
- 老舗の食堂「成駒」のソースカツ丼をいただく
- 岳温泉 温泉街
- 岳温泉桜坂
- 鏡が池のライトアップ
- 温泉マークとリスとドングリをデザインした二本松市マンホール