秋田 新緑ウォーキングと温泉
かつて経験したことのない巨大地震(東日本大震災)からちょうど3ヶ月。原発事故の影響や余震の心配等と不安材料はあるものの、やはり清々しい新緑の秋田に惹かれ出掛けてみた。去年の紅葉狩り以来の東北地方探訪である。抱返り渓谷を軽くウォーキング、角館や田沢湖をのんびりと散策、その後乳頭温泉郷でいつもながらの立ち寄り湯を楽しんだ旅となった。
2011年6月11日(土)曇り時々晴れ
関東地方から盛岡までは高速道路だけでも500km超の長丁場なので深夜早めに出発。常磐自動車道と磐越自動車道を経由して東北自動車道に入る。彼方此方に地震の爪痕が残り、真新しい舗装の跡が見受けられものの、幸いにも通行に支障があるほどではない。さすがに乗用車は少なく、大型トラック等が多いように感じられる。東北自動車道に入ると交通量も増え、サービスエリアでは災害ボランティアと思われる人達を見かけた。6月は日の出も早く4時前には辺りが白み始める。これもこの時期ならでは。
抱返り渓谷
盛岡ICで高速を下り、国道46号線で角館方面をめざす。抱返り渓谷は秋田県中央部(仙北市)にあり、大分県の耶麻渓と並び称される東北随一の名渓谷と言われている。8時半頃に神代発電所前の駐車場に到着。抱返神社から回顧の滝まで徒歩約30分(1.5km)の道のりは、遊歩道も整備され気楽にウォーキングが楽しめるコースとなっている。
- 田沢湖抱返り県立自然公園
- 抱返り渓谷歩道入口と抱返神社、鳥居をくぐり神社の脇を進む
- 渓谷の入口に架かる赤い吊橋「神の岩橋」を渡り…
- 吊橋の中程、左右の景色
- 神の岩橋を渡った側にも駐車場と案内板がある
- 茣蓙の石と瑠璃色の玉川/苔むした岩肌、幅1m程の道
- 誓願橋、渡ってきた橋を振り返る
- 両岸の岸壁が迫る深淵、紅葉狩りはさぞかし素晴らしいだろう!
- トンネル内は明かりもあるが道が曲がり真っ暗
トンネルを抜けると、「ゴォー」と滝の流れる音だけが大きく聞こえてくる。まだ肝心の滝の姿は見えないのだが、ちょうど曲がり角にさしかかったところで、はっきりと視界に入ってきた。滝に近づくと水飛沫が霧となりあたりを覆っている。帰りにこの角から何度も振り返って見るのであろう。
GPSログ
出発時刻: | 8:47:36 |
到着時刻: | 11:13:17 |
合計時間: | 2時間25分41秒 |
合計距離: | -5926.1km |
最高標高: | 187.83m |
最低標高: | 59.97m |
平均速度: | -0.02km/h |
角館
続いて、みちのくの小京都と呼ばれる角館へ。一年を通して常に多くの観光客で賑わう武家屋敷通りも、地震の影響なのか人通りもまばら。一抹の寂しさを感じる。旧藩時代そのままの面影を伝える武家屋敷通りを歩けば、まさに江戸時代へタイムスリップしたかのよう。
田沢湖駅
そろそろ昼時、田沢湖駅前にある物産館「田沢湖 市」内にある「十割そば処 そば五郎」で一休み。十割蕎麦だがボソボソとした食感はなく滑らかな蕎麦で喉ごしも良い。また古民家の内装も落ち着ける感じだ。物産館には秋田特産品、いぶりがっこ、じゅんさい、お酒、採れたて野菜等が並び買い物にちょうど良い。
田沢湖
秋田県を代表する観光地として名高い神秘の湖・田沢湖だがこちらも観光客は少ないようだ。水深日本一(423.4m)の青い湖水は残念だが見られなかった。
乳頭温泉郷
田沢高原の奥深くに点在する7つの温泉の総称が乳頭温泉。鶴の湯、黒湯、蟹場、孫六、妙乃湯、大釜、休暇村田沢湖高原は、それぞれ泉質・効能の異なる豊かなお湯が沸き出している。それ故温泉巡りの楽しさが味わえる。温泉郷で最も古い鶴の湯温泉に立ち寄り湯。秋田藩主の湯治場だった頃の面影がそのまま残り、遠方からのお客が後を絶たないという。ここでも泉質の異なる4つの源泉が湧く。それぞれ白湯、黒湯、中の湯、滝の湯と源泉名がついている。
黒湯温泉は大自然にスッポリと包まれた、いかにも秘湯というイメージの温泉だ。紅葉シーズンはまた特に素晴らしいと聞く。リピーターが多いのも頷ける。
乳頭温泉郷の一番奥にある孫六温泉は最寄りの駐車場から徒歩5分、湯治場の雰囲気を今なお伝える秘湯情緒溢れる温泉だ。
名産品など
秋田県では国道沿いにパラソルを立てアイスを売る人をよく見かける。温泉の帰りについつい食べたくなるような場所にいるのだ。巧みにヘラを操り2色のアイスを薔薇の花のように盛っていく。
盛岡ICへ向かう途中、道の駅「雫石あねっこ」に立ち寄り採れたて野菜を購入。