岩手山麓の焼走り溶岩流と松川渓谷
岩手山の麓に広がる焼走り溶岩流や松川渓谷を散策。錦を装う岩手山や八幡平を代表する紅葉名所の松川渓谷は、色とりどりの紅葉が見事である。長閑な山間の温泉、松川温泉と夏油温泉を訪ね源泉100%かけ流しの湯を楽しんだ。
2018年10月20日(土)晴れ
まずは産直チャグチャグで地元の新鮮な野菜を購入。
焼走り溶岩流
1719年に岩手山の噴火により流出した溶岩流が固まり、荒涼とした風景を見せる焼走り溶岩流を散策する。全長約4km、幅約1.5kmにわたり扇状の岩石帯が形成されている。この一帯は未だに植物が育ちにくく、当時の噴火の様相がそのままの形で残されている自然遺産である。火山の恐ろしさを知り、また大地の恵みとして豊富な温泉資源にもなっていることも再認識した。
松川渓谷
続いて八幡平を代表する紅葉名所・松川渓谷へ。ブナ、ナラ、カエデ、モミジなどの落葉樹が多い。森の大橋から渓谷の紅葉を眺めることが出来る。
松川玄武岩
森の大橋からほど近い場所にある松川玄武岩は、川岸の崖が玄武岩の柱状節理になっていて松川渓谷を代表する絶景と言われている。
松川地熱発電所
松川地熱発電所は日本で最初の商用地熱発電所で、1966年(昭和41年)に運転を開始した。地熱発電所は火山マグマの熱をエネルギーとして活かし電力の供給源とするもので、クリーンで安定した電源として開発が進められてきたが、日本では様々な要因により普及は進んでいない。
松川温泉 松川荘に立ち寄り湯。源泉100%かけ流し、高温と低温の2種類の泉質を楽しむことが出来る。
住民と県と市町村などが火山についていろいろな情報を知る「岩手山火山防災情報ステーション」があった。火山の恵みと恐ろしさを合わせて理解し、岩手山の自然環境を守る活動や火山災害を防ぐ方法について取り組んでいくための中心的な施設として作られた。
長峰神社
岩手の名水20選になっている長者屋敷清水と長峰神社に立ち寄った。
木いちご荘
オーナーが作る種類豊富な自家製の果実酒や手作りケーキを夕食時にサービスしてくれる。山で採れる野生の果実や聞きなれない果実酒など種類が豊富である。
2018年10月21日(日)晴れ
不動の滝
翌日は日本の滝百選の一つ、不動の滝へ向かう。鳥居をくぐり滝を目指して杉木立の参道を進むと、滝の手前の岸壁の下に、桜松(さくらまつ)神社がある。昔、松の木に桜が咲いたのを見て村人が驚き吉兆として崇めたという言い伝えにより、桜松神社と呼ばれるようになったという。
焼走り溶岩流
前日に比べて天気が良く、岩手山の眺めも良さそうなので再び立ち寄ることにした。岩手山が良く見える。
夏油温泉
散策の後は北上市の夏油温泉に立ち寄り湯。夏油温泉は山奥の秘湯とされている。北上市街からはほぼ一本道で、特に最後の5khほどは比較的細く曲がりくねった道となっている。
天狗の岩
温泉を堪能する前に、片道30分ほどの遊歩道を歩いて国指定特別天然記念物に指定されている天狗の岩を見ることにした。天狗の岩は夏油温泉日本最大の石灰華ドームで、湧き出た湯が沈着して形成されたという。2016年(平成28年8月)の台風9号の影響により、遊歩道の一部が崩落していたので遠くから眺めて引き返した。
旅館は2軒あり、そのうちの元湯夏油では渓谷沿いに並ぶ泉質の異なる7つの湯が楽しめる。川沿いの露天風呂は野趣あふれるもので、100%源泉掛け流しとなっている。
温泉でのんびりとした後は、東北自動車道でまずは仙台方面へ向かう。宮城県多賀城市で休憩を取り帰路についた。