北八ヶ岳 深い緑の高原と素朴な宿場町
夏の北八ヶ岳を歩きました。麦草峠の標高は2,127mで夏でも涼しい高原の空気です。辺り一帯は深い緑に包まれた北八ヶ岳の樹林帯が広がっています。2日目は霧ヶ峰にも足をのばしましたが、やや天候が思わしくありませんでした。
2009年7月20日(月)晴れ
高速道路では今春から、ETCを利用すれば特定区間以外は上限1,000円(日曜祝日のみ)になりました。佐久インターからは国道141号線(佐久甲州街道)を経て国道299号(メルヘン街道)に入ります。このあたりから民家も徐々に少なくなり、どんどん山を登っていきます。冬季閉鎖のゲートを過ぎたあたりから、さらに急なカーブが続きます。標高2127mの麦草峠を越えて下り坂に差しかかったところで左手に麦草ヒュッテが見えてきます。北八ヶ岳へのハイキングの拠点にも適した山荘です。
麦草ヒュッテ~高見石~白駒池
チェックポイント | 距離(km) | 標高(m) |
---|---|---|
麦草ヒュッテ | 0.0 | 2127 |
丸山山頂 | 1.3 | 2329 |
高見石小屋 | 1.8 | 2266 |
高見石 | 1.9 | 2261 |
中山 | 3.6 | 2481 |
ニュウ分岐 | 4.2 | 2450 |
ニュウ | 5.4 | 2332 |
白駒池 | 7.1 | 2117 |
シラビソの木々に囲まれた北八ヶ岳の山道を進みます。緩やかな斜面は一面が苔で覆われ一帯はまさしく原生林の雰囲気。しばらく歩くと丸山山頂に出ますが、特に眺望も良くないので先を急ぎます。丸山山頂から高見石へと続く道はなだらかな下り坂です。高見石には高見石小屋があります。
高見石小屋の奥に大岩が連なっている場所が高見石で、上まで登ると見晴らしが良く、眼下には原生林の中に佇む白駒池や、天気が良ければ遠く浅間山も見えるそうです。
高見石を後にし中山へと歩を進めます。山道はしばらく岩場が続きますが、深い木々の中を進むので、夏場でも日差しはさほど強くありません。中山の手前が少し急坂ですが、坂を登りきると広い展望台に出ます。この日は近隣の山々はよく見えましたが、ガスがかかっているせいもあって、遠く北アルプス方面の展望はかすかに見えた程度でした。
中山からニュウ分岐を経てニュウへと向かいます。中山の展望台から少し行ったところが中山山頂ですが特に眺望はありません。ニュウ分岐を過ぎると右手に谷があり木々の間から少し景色が見えます。ニュウは展望の良い岩場で北八ヶ岳の樹林帯が見渡せます。
GPSログ
出発時刻: | 8:04:06 |
到着時刻: | 16:01:14 |
合計時間: | 7時間57分08秒 |
合計距離: | -5863.73km |
最高標高: | 2481m |
最低標高: | 2117m |
平均速度: | -0.02km/h |
小海のリゾートホテル
山荘泊の方が良いのかもしれませんが、今回はご縁がありましてリゾートホテル小海リエックスホテルに宿泊しました。ゴルフ、スキーなどが楽しめるほか、天然温泉「星空の湯りえっくす」もあります。内風呂は源泉掛け流しでした。ちなみに随所にシャトレーゼのお菓子が用意されています。
2009年7月21日(火)雨
霧ヶ峰散策
ビーナスラインはもともと有料道路でしたが、無料化されてから交通量も増えたのではないかと思います。このビーナスラインの途中にある、車山肩からすぐの場所にニッコウキスゲの群生地があります。風が強くあいにくの雨模様ですが、辺り一面が黄色い花で埋め尽くされた光景には、なかなか出会えないだけに感動もひとしお。ニッコウキスゲの群生地は数百メートル続いています。沢渡へと続く道は雨の影響もあってかぬかるんでおり、足下に注意しながら下っていきます。沢渡から八島湿原周辺にかけてはおおむね平坦な道で、時折霧が晴れると彼方まで見渡せます。冬場はスキーも楽しめるそうですが、湿原については植生保護のため積雪時であっても湿原への立ち入りは禁じられています。
八島湿原
沢渡から八島湿原まではほぼ一本道です。雨が少し降り始めたので、体温を奪われないよう注意しながら歩いて行きます。雨でかなり濡れている方も見かけましたが、大丈夫でしょうかね。八島ヶ原のあたりからは雨がかなり激しく降ってきましたが、八島ヶ池の周囲は木道なので歩きにくさはほとんどありませんでした。そのまま八島ヶ原湿原の八島ヶ池をぐるりと回るようにして、御射山を経て車山肩へと戻ります。
- ヒュッテ御射山は喫茶・売店のみでした。
2009年7月22日(水)曇り
松原湖
小海から佐久へ向かいます。まずはホテルから程近い松原湖に立ち寄ります。観光客の姿も無く静かでした。紅葉の季節には辺り一帯が黄金色に染まり、また別の顔を見せてくれるのでしょう。原生林の怪しい静けさを秘めた白駒池とは違い、樹林に囲まれながらも、穏やかできらめくリゾート的な印象を持つ湖です。
中山道宿場 茂田井宿と望月宿
JR小海線沿いを走り佐久方面へ向かいます。茂田井宿と望月宿は観光地としての見所は多くないですが、脈々と受け継がれるおだやかな町並みが歴史を感じさせます。どちらの宿場も国道から一本はずれた場所にあります。望月周辺には道祖神が点在し、石仏巡りの案内もありました。
- 道祖神など石仏群。道祖神だけでも140体あるそうです。
佐久市街で蕎麦を食す
佐久市街地へ戻ります。長野新幹線の開業から10年以上経ち新幹線の姿も見慣れてきましたが、少し古い地図では道に迷ってしまいそうです。最後に蕎麦いざか家 田衛門で信州そばをいただきました。