岩壁の上へ。瑞牆山 日帰りハイキング
夏も終わりに近づく頃、日帰り登山に頃合いで、日本百名山のひとつでもある瑞牆山を訪ねた。 奥秩父に位置する瑞牆山は富士山にもほど近く、山頂からの眺めは360度の大パノラマ。 独特の岩峰とあってロッククライマーにも人気のようだ。 下山後は近くにある増富温泉に立ち寄り汗を流す。
2010年8月29日(日)晴れ
29日未明、中央自動車道を西へ。須玉ICで降り、まだ夜の明けきらぬ道を進む。 塩川ダムから黒森の集落を抜け、薄暗い本谷川沿いの林道を進むと、やがて瑞牆山荘が見えてくる。 駐車場に到着したのが早朝5時半頃ということもあり先客は数える程。とはいえ、瑞牆山はカラマツやシラカバ、ミズナラなどの紅葉が特に素晴らしいことで知られており、特に紅葉シーズンには沢山の登山者で賑わうらしい。
瑞牆山荘~富士見平小屋
6時頃、瑞牆山荘前の登山口を出発、足取りも軽くシラカバ林の中を進む。 朝の空気は清々しく、一日の始まりには最高。 登り初めは緩やかな傾斜で、次第に急坂になり、そのまま見晴台へ。 突如として木々の向こうに瑞牆山のまさに岩山たる姿が垣間見えるので、思わず「おお!」と声を上げてしまう。確かに「ニョキニョキと岩が生えているような」光景だ。 水場を経て、しばらく緩やかな道を進むと富士見平小屋に到着する。
富士見平小屋~天鳥川出合~瑞牆山頂
富士見平小屋からはしばらく樹林の中の緩やかな道をたどる。木々の間からは瑞牆山が見え隠れする。 暫くすると次は急坂となり天鳥川まで一気に下る。
天鳥川を渡ると巨石が現れる。桃太郎岩と呼ばれ、よく見ると中央に大きな亀裂があり、今にも桃太郎が飛び出さんばかり
道はかなりの急傾斜で、樹林の中を岩にかじりつくように登っていく。 見るからに古く頼り無さそうなロープにつかまりつつ。 この辺りはシャクナゲの群生、6月頃はさぞかし見事であろう。
視界が開け、見上げれば大ヤスリ岩が現れる。見る角度によっては猿の横顔のようにも見えるのが不思議。 ここまで来れば山頂は近いものの、登山道には岩がゴロゴロしているので、登るのは大変。
瑞牆山頂
順調なコースタイムで9時には山頂に到着。 山頂は大きな岩で、360°の眺望は素晴らしいが、後ろを見れば断崖絶壁、そっと下をのぞき込むと思わず足がすくんでしまいそう。 岩の上をリズミカルに渡りながら写真を撮っている人もいるのに。
瑞牆山~不動滝~みずがき山自然公園
時間に余裕があるので、周回コースを降りることにした。登りの時とはうって変わり、苔むした登山道を下ってゆく。倒れた木が横たわり、朽ち果てた木は苔でおおわれ、ゴツゴツとした根が絡み合うように道をふさぎ、渡るには危なそうな腐った橋が架かっている場所も。夫婦岩・矢立岩・摩天岩・王冠岩などの間を縫うように下ると不動滝に到着。時折、数少ない登山者とすれ違うと何故かほっとする。
不動滝で休憩しつつ、のんびりと滝を眺めてみる。水の勢いで岩が浸食されて筧のようになっている。不動滝からの道には巨石や奇岩が点在し、その間をぬうように進むのでなかなか面白い。何組かのグループがロッククライミングをしているのを見るに、この辺りはクライミングのゲレンデのようだ。緩やかな傾斜が続き最後の急坂を降りると林道終点にたどり着く。ここからは林道を歩き、みずがき山自然公園へと向かう。
みずがき山自然公園~瑞牆山荘
みずがき山自然公園から舗装道路を歩く。ある程度坂を下ると、瑞牆山荘そばの駐車場まで、今度はゆるい登り坂になる。道路沿いにはフシグロセンノウやクガイソウなどが咲いていた。
下山後は、増富温泉「増富の湯」に立ち寄り湯。茶色く濁った30°Cの浴槽と35°Cの源泉の湯がある。「源泉に」と思い35°Cの湯に入ってみたものの、風呂としては低温で、温水プールといった感じか。とりあえず汗を流してリフレッシュ。
GPSログ
出発時刻: | 5:41:56 |
到着時刻: | 14:08:49 |
合計時間: | 8時間26分53秒 |
合計距離: | -5823.1km |
最高標高: | 2244.78m |
最低標高: | 1423.42m |
平均速度: | -0.02km/h |