地球の息吹を感じるジオサイトの町・糸魚川
先週に引き続き新潟へ。2009年8月に日本最初の「世界ジオパーク」に認定された糸魚川市を訪ねた。24箇所の「ジオサイト」があり、大地の境目・フォッサマグナを中心に日本列島の形成や文化・歴史を肌で感じることが出来る。また日本海の新鮮な幸と温泉も魅力だ。
2011年11月12日(土)晴れのち曇り
白馬村
途中、白馬村を通りがかったので、北アルプスと大糸線の風景を写真に収められないかと思ったのだが、朝靄というか雲がかかっており、残念ながら山並みは見えなかった。
小滝川ヒスイ峡
続いてヒスイ峡へ。ヒスイ峡に垂直にそそり立つ明星山(1188m)の大岩壁が目前に迫り迫力満点。この岩壁は日本有数のロッククライミングのゲレンデであり、岩壁に張り付くクライマーの姿も見られた。
展望台から河原近くまで遊歩道を歩いてみることにした。展望台からの眺めも大迫力だが、こちらの遊歩道からも目の前に岩壁が迫ってくるようで迫力がある。道は歩きやすく、それほど距離があるわけでもないので気楽に楽しめると思う。河原の中程にヒスイ峡の境界があり、下流側がヒスイ峡になっている。近くに写真入りの案内板があって、どの岩が翡翠の原石か示されているのだが、素人目には違いがよくわからない。
GPSログ
出発時刻: | 10:36:41 |
到着時刻: | 11:35:11 |
合計時間: | 0時間58分30秒 |
合計距離: | -5961.41km |
最高標高: | 297.64m |
最低標高: | 206.03m |
平均速度: | -0.02km/h |
高浪の池
高浪の池は小滝ヒスイ峡から少し離れた場所にある。池を一周する遊歩道は20分程度で、途中には高浪の池と明星山を一望できる展望台がある。
GPSログ
出発時刻: | 11:53:28 |
到着時刻: | 12:30:24 |
合計時間: | 0時間36分56秒 |
合計距離: | -5960.14km |
最高標高: | 553.9m |
最低標高: | 496.25m |
平均速度: | -0.02km/h |
ヒスイ海岸
川に沿って日本海へ。道端にヒスイ海岸の看板が見える。小滝川のヒスイ峡から流れ出た翡翠は下流へと流れ海岸に漂着する。この海岸がヒスイ海岸(ラベンダービーチ)と呼ばれる所以で、砂浜に降りれば石を拾う人々の姿もちらほら。
マリンドリーム能生
海岸沿いを進み、海産物などが並ぶマリンドーム能生に立ち寄った。日本海夕日ラインの「夕日ステーション」に指定されており、また「道の駅」でもあるので多くの人が訪れるようだ。ベニズワイガニや地魚が中心。敷地内には風力発電機が1機あり、海風の強さを物語っている。また県立海洋高等学校(旧県立能生水産高等学校)の実習船として使われた船(越山丸)が停泊しており、隣接するマリンミュージアムの資料館として利用されている。
柵口温泉
能生駅からしばらく山の奥へ向かうと、やがて柵口温泉の宿が見えてくる。周辺には数軒の温泉宿が立地し、温泉街の雰囲気である。夕食は海の幸が中心だ。宿で温泉手形を借りれば、周辺の宿のお風呂に入れるので、それぞれの宿で違った趣のある温泉を楽しむのもよい。
2011年11月13日(日)雨のち曇り
漁港
空模様が良くない。朝は小雨だったが、次第に雨が強くなってきた。能生漁港に立ち寄ったが、ちょうど雨足が強かったため、近くにある弁天島は外から眺めるのみ。
車窓を眺めていたら建設中の高架が気になった。工事の案内によると北陸新幹線とのことで、順調に進めば数年内に開通しそうだ。新幹線が開通すると、この地域は良くも悪くも違った雰囲気になるのかもしれない。
笹倉温泉
海側から内陸部に入っていく。笹倉温泉と焼山温泉という2つの温泉が立ち並んでおり、今回は奥に位置する笹倉温泉へ日帰り入浴した。源泉は「龍雲」「千寿」「薬師」のの3本。特に千寿の湯は「日本秘湯を守る会」の提灯が掛けられている通り、源泉掛け流しとのこと。
大断層 見学地
糸魚川市外から長野方面へ向かう途中に、糸魚川から静岡に至る大断層の露頭を観察できる場所がある。この大断層は、日本列島を地質学的に分断している断層で、ユーラシアプレートと北アメリカプレートの境界フォッサマグナの西端とされている。糸魚川ジオパークの中心的な存在だが、弁天岩などに比べれば訪れる人は多くないのかもしれない。ただ、なんとなく地球の息吹に触れた感じがして、地球の歴史に思いを馳せてみるのだ。
- 道路から見える看板。この日は横で野菜を売っていた。農産物直売所「ちゃんまいろ」
- 西側(左)が古い地層、東側(右)が新しい地層
- こちらは古い地層
- 中心を手前から奥に向かって断層が走っていると思われる
- 日本最大級の枕状溶岩(上部)
- 残念ながらこの場所は屋根があるため、岩を確認するのは難しい
- もう少し進むと、海底に溶岩が噴出した際に作られた枕状溶岩がはっきり見られる場所に出る。
- 大糸線・南小谷発糸魚川行
そば屋
帰り道は小谷温泉を通るので、小谷温泉にある「そば屋 蛍」に立ち寄る。いつ訪れても変わりない雰囲気。予約を入れて外で順番を待つ程の盛況振り、今年は11月20日まで営業とのこと。