晩秋の奥日光、切込湖・刈込湖畔を歩く
日光の紅葉も、いろは坂付近を下っているという今の時期、切込湖・刈込湖を見ながら歩くコースを選んでみた。
2007年10月31日(土)晴れ
浅草や北千住などで東武日光行きの快速列車に乗り込めば、一度の乗り換えもなく、およそ2時間で日光に到着する。2006年からは東武線とJR線との相互乗り入れも始まり、新宿から日光への直通列車が運転を開始した。これにより東京西部や神奈川県などからのアクセスも良くなったという。
明智平へ
今日は天気も良く行楽日和である。早速、東武日光駅前から路線バスで湯元温泉方面に向かう。今回は、いろは坂の途中に位置する明智平で途中下車し、華厳の滝を眺めることにした。明智平からロープウェイを利用すれば2分ほどで展望台に到着。展望台の真正面には中禅寺湖が横たわり、その水が華厳の滝として流れ出ていくのである。
湯元光徳線歩道
光徳温泉でバスを下車し、ここからは湯元光徳線歩道を歩くことになる。光徳牧場を左に見ながら少し奥に入っていくと、湯元につながる歩道の案内が出てきた。当初はゆるやかな道で、辺りを見回してもクマザサばかりが目に付いたが、しばらく歩けば山道に変わる。山王峠の少し手前が最も急な上り坂なのだが、この辺りは土壌流出が激しいためか陥没箇所が多く、なかなか歩きにくい道が続く。山王峠を過ぎたところで道は緩やかになり、やがて細い車道に出た。
車道の脇から再び細い山道へと入る。この山道から左手に見えるのが、これから横断しようとする涸沼である。涸沼にも植物が見られるが、近年はシカによりその数を減らしているとも言われる。そしてこの涸沼を後にすると、道は再びゆるやかな登り坂になる。周囲を原生林に囲まれた薄暗い道を前へと進む。
刈込湖
原生林の中を30分ほど歩くと右手に切込湖の水面が見えてきた。湖の南側に沿って歩いて行くのだが、切込湖と刈込湖とが繋がっているということもしっかり見て取れる。さらに進むと刈込湖の湖畔へと降りる道があったので、湖畔まで行ってみた。辺りにはハイカーの姿もほとんどなく、静寂さの中に神秘的な雰囲気を感じる湖であった。
刈込湖から湯元温泉へ
刈込湖から湯元温泉までは1時間程度である。途中には大きな岩が道をふさいでいる場所もあったが、全体的にはゆるやかな下り坂が多く、それほど急な登りもなかった。
湯元温泉
道路を渡って道を下っていくと次第に硫黄の匂いがしてくるようになった。これはまさに温泉が近い証拠であり、事実ここは湯元の源泉なのである。小屋のような物には各旅館の札が付いていたが、あの一つ一つが源泉ということだろうか。ちなみに今回は、源泉のすぐそばにある宿「ゆの香」で立ち寄り湯を満喫した。源泉の隣と言ってもいい(源泉が見える)場所なので、言うまでもなく温泉のお湯はすこぶる良い。