火山と椿の伊豆大島、絶景の掛け流し温泉
2006年5月27日(土)雨
竹芝桟橋
伊豆大島へ向かうために利用したのは、ジェットフォイルという高速船。時速約80kmで海を駆け抜けるので、島まではあっという間。
ジェットフォイルは「虹」「愛」「夢」の3種類。東京~大島間を1時間45分で結ぶ。
岡田港
予定通り、1時間45分で伊豆大島に到着。この日の入港地は岡田港だった。天候やその他の状況によって入港地が変更されるので、予定を立てる際には注意した方が無難。港には各旅館の送迎バスが待機し、乗り継ぎはよさそうだ。事前にレンタカーの申し込みを済ませてあれば、ここからすぐに島巡りができる。
三原山ハイキング
岡田港からバスを利用して、三原山頂口に向かう。空からは時折、ポツポツと雨が落ちてくる。この様子では、山頂からの景色は見られそうにない。ただ、翌日の天気が不安定ということもあり、三原山ハイキングを決行した。山頂口付近では雨が止んでいて、元町港など若干の景色を見ることができた。遊歩道の両脇には、まだあまり浸食を受けていないような溶岩が大量に積もっているだけでなく、溶岩流によって遊歩道が分断された場所もある。だが、このような厳しい環境にもかかわらず、その合間には植物が息づいている。驚くべき植物の再生能力だ。三原山頂口から三原神社までは約45分。
1986年に噴火したばかりの三原山も、ここしばらくは静かに横たわっている。
天気がよければ富士山を望むことができるのだが、この日は残念ながら霧のため、景色はほとんど何も見えず。
山頂付近
山頂付近は霧でほとんど先が見えない状態だった。噴火口の神秘的な景色が見られるはずだったのだが、噴火口の近くでは一瞬たりとも霧が晴れることはなかった。いわば大島の摩周湖といったところか。山頂には三原神社があり、厄よけ神社として人々の信仰を集めている。
三原神社は1986年の噴火の時、奇跡的に溶岩流を免れたのだそうだ。山頂付近は先ほどにも増して、霧と雨で何も見えず。
裏砂漠
三原山には、溶岩流の跡が砂漠上になっている場所がある。辺りには平原が広がり、なだらかな道が続く。霧がかかっていることもあり、神秘的な雰囲気だ。
高い木はほとんど生えていない。砂漠を抜ければ、植物が生い茂る林に出る。この林は樹海とも言われる。
大島温泉ホテル
大島温泉ホテルは天然温泉が魅力のホテルだ。自慢の露天風呂からは三原山の絶景を満喫できる。温泉はすべて掛け流しで、もちろん立ち寄り湯も受け付けている。天然温泉で足の疲れをほぐそう。夕食には「椿フォンデュ」と「黒潮御膳」といった名物料理が並び、舌を楽しませてくれる。今回のメニューは「椿フォンデュ」で、食材を串に刺して椿油でカラッと揚げたものを食べることができる。
ホテルがあるのは三原山の7合目なので、港からの送迎バスを利用すると便利だ。
バス・トイレ付きまたはトイレ付きの客室で、部屋から三原山の景色が楽しめる。売店には「明日葉アイスクリーム」もある。
2006年5月28日(日)曇り
元町港
岡田港まではホテルの送迎バスに乗り、岡田港から元町港へは路線バスを利用。大島町の中心でもあり観光スポットも多いということで早速元町を散策することにした。
自転車を借りて海岸線をサイクリング、というのもいいかもしれない。元町港から野田浜までは自転車専用道路もあるので、潮風を感じながらサイクリングというのはどうだろうか。ただ今回は空模様が不安なことと見学時間が多そうだったことから、バスと徒歩での散策。帰り際に元町港のバス停で、地元の方から島名産のアシタバをいただいた。
船が岡田港発着の日には営業しない店も多い。路線バスに乗るには元町港からが便利。
為朝館跡
岡田港から歩いて5分ほどの所にある「ホテル赤門」には、為朝の館跡がある。次のバスまで時間が空く場合など、ちょっとした時に寄るとよい。
保元の乱で流罪となった源頼朝の屋敷跡で、約1万平方メートルの庭園を見学できる。朱色の「赤門」が一際目立つ。
伊豆大島火山博物館
霧でほとんど見えなかった三原山だが、もっと詳しく知りたいので火山博物館を見学。入館の際、貝類の博物館「ぱれ・らめーる」の入場券をセットで買うと、ちょっと割引になる。映画は別料金(200円)だが、三原山の姿を知るためにも、ぜひ一度は見ておきたい。また、地層の一部を剥離した展示には圧倒される。
館内では、三原山をテーマにしたドキュメンタリー映画も上映される。島の人々の生活を思いながら見て頂きたい。
三原山を始めとした火山研究の一部を展示した、数少ない火山の博物館。
- 伊豆大島火山博物館(東京都大島町)
ぱれ・らめーる
火山博物館のすぐ近くにあるのが貝類の博物館「ぱれ・らめーる(Parais la mer)」だ。火山博物館と併せて見ておきたい。館内には各地の海から集められた貝が所狭しと並び、目を楽しませてくれる。身近な貝がシジミやアサリといった者にしてみれば、これほどまでに色々な形の貝を見る機会は少ない。
島の煎餅
島に来た時には必ず寄るという人もいるほど。
おともだち
昼食をまだ食べていなかったので、元町港近くで食堂を探す。港に揚がったばかりの新鮮なメダイとメカジキを使った「べっこうにぎり寿司」を注文。
恵比寿屋
元町港に戻ったものの、お土産を買っていなかったので、バス停前の恵比寿屋で牛乳煎餅とあしたばパイを購入。
明日葉
バスを待っていたら、地元の人から明日葉を頂いた。島に来るはずだった人が取りやめになったらしく、お土産の明日葉をどうしようかと困っていたようだ。開けてみたらおいしそうな新芽ばかりで、本当に感謝。後日、天ぷら・おひたしとしておいしく頂くことができた。
- 三原椿油高田製油所
- 大島観光協会
- 東京都大島町公式サイト
- イベント・カレンダー(東京都大島町)
- 新中央航空
- 東京愛らんど