秋の北アルプスと城下町・金沢を歩く
北アルプス立山の室堂から浄土山を経由して再び室堂へ戻るコースを歩いた。間近に見る雄山は迫力満点である。2日目は金沢へ移動。日本三名園の兼六園や金沢城公園、茶屋街などを散策した。金沢の町並みは、加賀百万石と言われた城下町の風格が色濃く残るものであり、見所も多い。
2014年9月27日(土)晴れ
立山駅から室堂平
立山駅からケーブルカーと高原バスを乗り継ぎ室堂平へ。ケーブルカーは早朝6時から運転されており、今回は6時20分発に乗車。夜も明けて辺りが明るくなってきた。
美女平からは高原バスに乗り換える。バスの車窓から眺める弥陀ヶ原はまさに紅葉真っ盛りである。
今日は天気も良く景色も良さそう。まずは室堂平から展望台を目指す。冬を前にして草紅葉が広がっている。
このあたりから階段の急斜面になり、だんだんと高度を上げていく。振り返れば室堂平が見渡せる。
室堂山展望台
そのまま歩いて室堂山展望台に到着。ちょうど立山カルデラの端部に位置しており、展望台からは室堂山や立山カルデラ、北アルプス周囲の山々を一望できる。
浄土山
室堂山展望台を後にして浄土山へ。途中の分かれ道まで戻り、急斜面を登る。
急斜面に足を任せてどんどんと高度を上げ、30分ほどで浄土山の山頂に着いた。山頂には軍人霊碑があり、日露戦争で戦病死した富山県出身者2595名が祀られている。正面には雄山、右手には龍王岳が姿を現した。
龍王岳
雄山を左手に見ながら尾根道を歩いて龍王岳へ向かう。龍王岳の手前には富山大学立山研究所の小屋がある。
龍王岳から一ノ越への道は稜線でなだらかな下り坂である。見晴らしも良く、正面の雄山もはっきり見える。
一ノ越
一ノ越に近づくと登山客が多いことに驚く。雄山へ向かう人が多いようだ。一休みしてから再び室堂平への長い下り坂をゆく。高度が下がるにつれて紅葉も見られるようになった。
みくりが池
みくりが池へ向かって歩いているとガスが出てきた。みくりが池温泉で立ち寄り湯。最近、浴室を改装したようで内装が真新しい。
GPSログ
出発時刻: | 7:20:32 |
到着時刻: | 13:18:07 |
合計時間: | 5時間57分35秒 |
合計距離: | -5951.89km |
最高標高: | 2849.6m |
最低標高: | 2409.85m |
平均速度: | -0.02km/h |
氷見の宿
立山に別れを告げて富山県氷見へ移動。本日は氷見にて宿泊。
2014年9月28日(日)晴れ
氷見で迎えた朝。天気は悪くない。2日目は金沢市内を散策する。
石川県立美術館
まずは石川県立美術館で美術鑑賞。特に野々村仁清作「色絵雉香炉」(国宝)と「色絵雌雉香炉」(重要文化財)が見もので、特別鑑賞室が設けられている。色鮮やかな姿であり、陶芸作品とは思えないほど細密なものである。他には松田権六作の漆工芸なども見ものである。
続いて伝統産業工芸館を見学。輪島漆器や加賀友禅など、石川県を代表する伝統工芸品が展示されている。そしてそのまま館内から兼六園に入った。
兼六園
兼六園は、岡山市の後楽園と水戸市の偕楽園と並ぶ日本三名園の一つで、金沢城の外郭に造営された藩庭を起源とする庭園である。総面積は約11.7ヘクタール。春夏秋冬それぞれ違った趣を見せるが、特に雪に備えて行われる雪吊は冬の風物詩でもある。他の三名園に比べて金沢は積雪が多いこともあり、一面の銀世界となるようだ。庭園が現在の形となったのは13代藩主前田斉泰の時代とされる。
時雨亭
現在の時雨亭は、2000(平成12)年に長谷池のそばに建てられたもので、藩政時代の平面図を元に復元された。茶会などに利用されているという。
金沢城公園
兼六園の桂坂口から外へ出て、石川橋を渡って金沢城公園に向かった。
石川門
石川門は、高麗門の一の門と櫓門の二の門、続櫓と2層2階建ての石川櫓で構成された門であり、現在は重要文化財に指定されている。内部も見学可能。
三の丸広場
石川門の反対側に広がるのが三の丸広場で、綺麗な芝生が広がっている。その奥には五十間長屋が見える。広場を右手に見ながら進むと橋爪門続櫓である。
三十間長屋
橋爪門を過ぎてから左手の坂を登ると三十間長屋が見えてくる。三十間長屋の内部は見学可能。
さらに奥には本丸園地がある。かつては本丸があった場所だが、本丸の建物は火災により焼失し、その後再建されていない。金沢城においては本丸よりも長屋が重要な役割を果たしていたのである。
五十間長屋
五十間長屋は、2001年7月に橋爪門続櫓とともに復元されたもので、内部を見学できる。明治以降に建てられた木造城郭建築物としては全国再最大規模のもので、完成までに要した月日は3年4ヶ月とのこと。復元には伝統的な木造軸組工法が用いられたという。
河北門
こちらの河北門も伝統工法により復元されたもので、金沢城の実質的な正門とされる。
ひがし茶屋街
金沢城からやや離れた場所には茶屋町がある。浅野川の東岸に位置する「ひがし」茶屋町と、犀川西岸の「にし」茶屋町である。京都・祇園の茶屋町と並んで、江戸時代から続く茶屋建築が見られる場所だ。今回はひがし茶屋街を訪ねた。
主計町
ひがし茶屋街からほど近く、浅野川沿いの主計町(かずえまち)は昔ながらの料亭や茶屋が建ち並ぶエリア。ひがし茶屋街に比べると観光客は少なめで静かだ。
これにて金沢散策は終了。最後に金沢城へ戻った。
GPSログ
出発時刻: | 12:00:54 |
到着時刻: | 16:47:27 |
合計時間: | 4時間46分33秒 |
合計距離: | -6017.12km |
最高標高: | 213.58m |
最低標高: | -15.22m |
平均速度: | -0.02km/h |