秋深まる吾妻渓谷と四万温泉を歩く
吾妻渓谷で知られる川原湯温泉と四万温泉を訪ねた。例年、紅葉の時期には人気のスポットではあるが、今年に限っては、当地に目下建設中の八ッ場ダムの話題性もあり、特に多くの人々が訪れているらしい。
2009年10月30日(金)晴れ
渋川伊香保ICで降りるとほぼ一本道(国道145号)で川原湯温泉駅前に着く。曲がりくねった道は早朝にもかかわらず交通量がかなり多い。幸い駐車場にはまだ1台の車もなくスムーズに準備できたが、これが日中ともなればかなり混雑するのだ。一方で駅は有人であるが、やや寂れたというか、ひなびた雰囲気ではある。実際、首都圏へのアクセスは新宿行きの高速バス「上州ゆめぐり号」の方が充実しているように見える。
渓谷コース 滝見橋から見晴台
駅から下流方面へ少し歩く。八ッ場大橋のそばからは遊歩道が整備されている。渓谷入口近くの立て看板には「アップダウンが激しい」と書いてあるが、少し歩き慣れた人なら特に苦にはならないだろう。滝見橋を過ぎると細い山道に入っていく。
見晴台
見晴台からは川原湯方面を見渡せるのだが、この真正面がちょうどダム建設予定地である。昔から揉め事が多いようなので、いつ完成するのか、現時点ではわからない。
吾妻川はもともと上流に草津温泉があることからして強酸性の河川で、現在では上流で石灰を投入しpH5程度に中和している。この副産物である中和生成物は上流の品木ダムに溜められているのだが、品木ダムの堆砂が貯水容量に近くなれば、代替ダムとして八ッ場ダムが活用されるとの指摘もあるようだ。八ッ場ダム完成後はエメラルドグリーンの湖が広がる、かもしれない。
見晴台から鹿飛橋
見晴台から一気に高度を下げ、「八丁暗がり」へと差しかかる。このあたりは道が細く足場も悪いため混雑すると大変そうだが、早朝だったためか往路は鹿飛橋まで誰一人として見かけなかった。言い換えると、たとえ崖下へ転落しても誰も見つけてくれないということ。
川原湯温泉コース
駅前から遊歩道と反対方向へ歩くと川原湯温泉街の入口が見えてくる。温泉街はこの道を進んだ坂の途中にある。共同浴場が数カ所、新源泉のそばには足湯もあり、立ち寄り湯が可能な旅館もあるようだ。
GPSログ
出発時刻: | 6:45:36 |
到着時刻: | 11:24:05 |
合計時間: | 4時間38分29秒 |
合計距離: | -5858.87km |
最高標高: | 615.34m |
最低標高: | 496.26m |
平均速度: | -0.02km/h |
四万温泉
四万温泉に立ち寄った。四万温泉の歴史は長く、温泉に関する逸話は古いもので1000年以上前に遡るとも言われている。この日は落ち合い通りにあるそば中島屋で昼食。ちなみに、温泉街の移動に便利な自転車を貸してくれる。
四万川ダム
四万川ダムは1999年完成の新しいダムで、四万温泉から更に奥に位置している。特に見所はないが、あらかじめ予約すればダム施設の見学も可能。